【これだけ見ておけばOK!】~ねんきん定期便の見方~

 1年に1回、日本年金機構からねんきん定期便として1枚のハガキが届くと思います。

 しかし、何を見たら良いのか分からず、とりあえず値段だけ確認して保管していましたが、今回はそのねんきん定期便の何を見ておけば良いのかについて記述します。

ねんきん定期便はいつ届くのか?

 ねんきん定期便は、毎年の自身の誕生月に届くようになっています。

 ねんきん定期便が届かない場合は、住所変更等ができていない可能性があるため、お近くの年金事務所に問い合わせてください。

  • 年金事務所:全国312か所
  • 受付時間:平日(月曜~金曜)午前8時30分午後5時15分
  • ※上記の時間帯が難しい場合は、下記のような対応もあるようです。
  • 「時間延長」:午後7時まで、「週末相談」:第2土曜日午前9時30分午後4時

ねんきん定期便の種類と年齢

 ねんきん定期便は、年齢によって内容が変わる上に35歳、45歳、59歳の節目には封筒で届くようになっています。

 ここからは実際のハガキや封書の見方について触れていきます。

 ただし、すべての内容を記載すると長くなるので、ざっくりと必要部分のみにまとめてお伝えします。

① 50歳未満の方

50歳未満の方のねんきん定期便にはこれまでの加入月数、つまり「保険料を納付した期間」が記載されています。

最低限見ておいた方が良い項目(50歳未満)

 いろんな項目がありますが、ハガキの表面では【最近の月例状況です】から下記の2項目は確認しておきましょう。

  1. 「年月(和暦)」
  2. 「保険料納付額」

上記の1.と2.から「いつ、いくら納付したのか」チェックするようにしてください。

漏れや誤りがあると思われる場合には、必ず年金事務所に確認するようにしましょう。

※上記画像は、「日本年金機構」のHPより【「ねんきん定期便」の様式(サンプル)と見方ガイド(令和3年度送付分)】を元に作成 

 続いて、ハガキの裏面では【これまでの年金加入期間】と【これまでの加入実績に応じた年金額】から下記の2項目は確認しておきましょう。

  1. 受給資格期間:【これまでの年金加入期間】
  2. (1)と(2)の合計:【これまでの加入実績に応じた年金額】

 まずは上記1.より、国民年金(老齢年金)を受け取るためには、受給資格期間が原則として120月以上であることが必要になります。120月に達しているかおよびあとどのくらいかを把握しておきましょう。

 また、480月の納付で老齢年金受給額が満額となるため、学生時代等の未納期間がある場合は満額の受給ができないため、追納した方が良いでしょう。

 次に上記2.より、ねんきん受給額の見込み額を確認しましょう。※ただし、こちらはあくまでも目安となりますので、確定で貰える金額が記載されているものではありません。

 基本的には、下記のような水準で増えているかと思います。(ねんきん定期便は、誕生月の約2か月前に作成されるため、多少のずれがあるかもしれません。)

  • 1年で老齢基礎年金が1.95万増えます。
  • 1年で老齢厚生年金が収入年収の0.548%増えます。

※上記画像は、「日本年金機構」のHPより【「ねんきん定期便」の様式(サンプル)と見方ガイド(令和3年度送付分)】を元に作成 

② 50歳以上の方

 基本的には、50歳未満の方のねんきん定期便と同じ内容ですが、違いとしては現在の収入で60歳まで同じ条件で加入し続けた場合の国民年金(老齢年金)の見込み額が記載されています

最低限見ておいた方が良い項目(50歳以上)

 50歳未満の方の年金定期便と比べ、60歳時に貰える年金の見込み額が増えていますので、見ておくべき箇所としては、①と同様の部分と新規に追加された部分になります。

  1. 「年月(和暦)」:【最近の月例状況】
  2. 「保険料納付額」:【最近の月例状況】
  3. 受給資格期間:【これまでの年金加入期間】
  4. (1)と(2)の合計:【これまでの加入実績に応じた年金額】※ハガキの表面に移動してます

 1.と2.で納付期間や金額に誤りがないことをチェック。

 3.で年金受給額が満額となる480月に現在から60歳までの期間に達成となるかどうかをチェック。

 4.下記の水準にて増加しているかのチェック。

  • 1年で老齢基礎年金が1.95万増えます。
  • 1年で老齢厚生年金が収入の0.548%増えます。

 最後に5.老齢年金の種類と見込み額(年額)をチェックします。

 基本的には、一番右下に記載されている(1)と(2)の合計を確認してください。

 令和3年度4月以降の(1)と(2)の合計の満額は780,900円となっています。※満額の場合は、1か月当たり65,075円になります(令和3年度)

※上記画像は、「日本年金機構」のHPより【「ねんきん定期便」の様式(サンプル)と見方ガイド(令和3年度送付分)】を元に作成 

③・④ 35歳・45歳・59歳の方(封書の見方)

 35歳・45歳・59歳の節目の年の方には、封筒形式のねんきん定期便が送付されます。
 ハガキ形式のねんきん定期便との違いは、今までの全ての記録が記載されているという点です。

 ハガキに記載されている項目が1項目ずつ「A4」用紙に詳しく書かれているような内容となります。

 そのため、封書はハガキの情報をより詳しくしたものなので、基本的には確認すべき部分は上記と同様となります(年金納付期間が過去1年間「ハガキ」か全期間「封書」かの違いです)。

・封書確認時の注意点

 封書に資料を確認すると会社に勤めていたのに『空いている期間があります。』と記載されている場合があります。

 これは、結婚や離婚によって姓が変わった場合、今の姓と違うときに勤めていた期間が抜けていることが原因として挙げられます。

 上記のようなことがあった場合は、勤め先の名前や所在地がわかり、それに該当する年金番号があればその期間まで遡ることができるので、年金事務所に相談してみましょう。

おわりに(ねんきんネット)

 最後に、ハガキの裏面の右下にQRコードがあり、読み込むことで封書(35歳・45歳・59歳)でなくとも全期間の情報を見ることが可能です。

 手順としましては、QRコードを読み込み後、下記①と②の2種の方法があります。

マイナンバーカードを利用する方法

  1. マイナンバーカードを利用して、マイナポータルにログインします。
  2. マイナポータルのトップページで「年金記録・見込額を見る(ねんきんネット)」ボタンをクリックします。
  3. 表示されるねんきんネットの利用規約等に同意いただくと、連携手続※が開始されます。
  4. 連携手続が完了すると「ねんきんネット」が表示されます。
  5. 最後にメールアドレスを登録すると利用開始となります。

② ユーザIDの取得

 ユーザIDの取得はお客様アクセスキーを使用する場合は、即時ID取得できますが、利用しない場合は後日IDを発送する形式となります。

 登録に必要なものは、下記の2点となります。

  1. 基礎年金番号(○○○○-△△△△△△という形式の10ケタの番号)
  2. メールアドレス

 1.の基礎年金番号は年金手帳(青)をご確認いただくか、現在所持していない場合は預け先の事業所等に確認するか、年金事務所の窓口に本人が「顔写真付の身分証明書」を持参すれば教えてくれます。

 今までの年金の納付額の確認や今後の年金が気になる方は、登録してみてください。

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