iDeCoは月いくら掛けるのが正解?
2026年上限改正後の決め方
完全初心者向けに、結論→表→図で最短理解。
会社員・公務員・自営業・扶養内配偶者ごとに、掛けすぎない正解を一目で整理します。
この記事で分かること
- 自分は月いくらが目安か
- 2026年上限改正で何が変わるか
- 会社員・公務員・自営業・扶養配偶者の違い
- やってはいけない決め方
結論だけ先に
iDeCoは「上限まで」が正解ではありません。
正解は、①生活防衛資金を崩さない ②新NISAを止めない ③途中で苦しくならない額です。
初心者の出発点は、会社員・公務員なら月1万円前後、自営業なら月2万〜3万円前後を検討、扶養配偶者なら月5,000円〜1万円前後が考えやすいスタートです。
そのうえで、2026年12月の上限改正後に「増やすか」を考えるのが安全です。
3秒判定表
まずは「自分はいくら帯から考えるか」だけ見てください。
| あなたの立場 | 最初の目安 | 増額を考える条件 | 注意点 |
|---|---|---|---|
| 会社員(企業年金なし) | 月1万円前後 | 生活防衛資金OK / NISAも継続 | 現行上限23,000円 |
| 会社員(企業年金あり) | 月5,000〜1万円前後 | 勤務先制度を確認できたら | 現行は上限計算が複雑 |
| 公務員 | 月1万円前後 | 家計に余裕 / NISA継続 | 現行上限20,000円 |
| 自営業・フリーランス | 月2万〜3万円前後 | 事業の現金余力が厚い | 国民年金基金との合算注意 |
| 扶養内配偶者(第3号) | 月5,000〜1万円前後 | 配偶者のNISA後でも余力あり | 所得控除メリットは本人条件次第 |
- 上限=おすすめ額ではありません。
- iDeCoは原則60歳まで引き出しにくいため、掛けすぎの失敗が一番危険です。
現行ルールと2026年改正を一気見
| 区分 | 現行の目安上限 | 2026年12月〜の方向 | 見方 |
|---|---|---|---|
| 第1号(自営業など) | 68,000円 | 7.5万円へ | 国民年金基金との合算 |
| 第2号(企業年金なし会社員) | 23,000円 | 共通上限6.2万円へ | 企業年金の有無差が整理へ |
| 第2号(企業年金あり会社員) | 原則上限2万円・計算式あり | 企業年金と合計6.2万円へ | 勤務先制度の確認が必須 |
| 公務員 | 20,000円 | 企業年金と合計6.2万円へ | 現行より考え方が簡素化へ |
| 第3号(扶養内配偶者) | 23,000円 | 大枠は継続整理 | まず掛けすぎ防止が重要 |
- 現行では iDeCo は月5,000円から・1,000円単位で設定します。
- 掛金変更は原則年1回です。
- 2026年12月の改正は、特に第2号加入者の「上限の分かりにくさ」を改善する方向です。
上限まで入れないほうがいい理由
-
まず現金を残す
急な医療費・転職・車検に対応できる余力が先です。
-
新NISAも止めない
iDeCoは老後専用、NISAは使う可能性があるお金向きです。
-
続けられる額にする
途中で苦しくなって停止するなら、最初から少なめが安全です。
-
上限まで入れたほうが得
節税だけ見て生活が崩れると本末転倒です。
-
ボーナスがあるから大丈夫
固定支出化すると、景気悪化や減収に弱くなります。
-
余ったら使える
iDeCoは原則60歳まで引き出しにくい前提です。
最優先は生活防衛
病気・失業・引っ越しのときに崩せないお金へ入れすぎると危険です。
NISAとの配分が大事
老後専用のiDeCoと、将来の選択肢を残すNISAの役割は違います。
流動性が低い
「節税できる」より「今使えない」を強く意識した方が失敗しにくいです。
少額スタートで十分
5,000円〜1万円で始めて、余力が固まってから増額の方が続きやすいです。
初心者向け:月いくらが現実的か
ここでは「無理なく続くか」を最優先に、最初の設定目安を見ます。
先に結論
初心者は、最初から上限を狙わないのが基本です。
目安は、家計黒字の2〜4割をiDeCoに固定し、残りはNISAや現金に残す考え方が分かりやすいです。
| 毎月の投資余力 | iDeCoの目安 | NISAや現金に回す額 | おすすめ度 |
|---|---|---|---|
| 1万円 | 5,000円 | 5,000円 | 安全 |
| 2万円 | 5,000〜1万円 | 1万〜1.5万円 | 現実的 |
| 3万円 | 1万円前後 | 2万円前後 | バランス良い |
| 5万円 | 1万〜2万円 | 3万〜4万円 | 上げすぎ注意 |
初心者におすすめの「安全度」
「後悔しにくさ」で見る順番
- 上の数字は初心者向けの考え方を整理した目安です。
- 正解は「税金が一番減る額」ではなく、続けられて家計が壊れない額です。
立場別のおすすめ設計
会社員(企業年金なし)
- 最初は月1万円前後で十分
- 現行上限23,000円でも無理に上げない
- NISAを止めるなら入れすぎ
会社員(企業年金あり)
- まず勤務先制度を確認
- 現行は計算式が複雑
- 分からなければ5,000円〜1万円で様子見
公務員
- 月1万円前後からが無理しにくい
- 現行上限20,000円
- 2026年改正後に増額検討の余地
自営業・フリーランス
- 節税インパクトは大きい
- ただし売上変動が大きい人は固定しすぎ注意
- 月2万〜3万円前後から検討しやすい
扶養内配偶者
- まずは5,000円〜1万円が安全
- 家計全体の余力で判断
- 本人が非課税なら節税実感は弱いことも
60歳以降も継続したい人
- 2026年12月から加入可能年齢の引上げ予定
- 条件つきなので要確認
- 受給開始との関係も一緒に見る
iDeCoを増やす人 vs 増やさない人
増やしてよい人
生活防衛資金がある
半年〜1年分の生活費など、現金の土台がある人です。
NISAも止まっていない
使うかもしれないお金を別で残せている人です。
今後の収入が安定
固定費として積み上げても苦しくなりにくい人です。
増やさない方がよい人
貯金が薄い
病気・転職・引っ越しで現金不足になりやすいです。
住宅・教育費が近い
10年以内に使う予定のお金を固定すると後悔しやすいです。
節税だけで決めている
税金は減っても、家計の自由度が落ちると失敗になり得ます。
- 初心者が一番やりがちなのは、「節税できるから増額」→「現金が足りない」の流れです。
- 特に自営業は、税金より先に事業資金の厚みを優先した方が安全です。
8段階で理解する【つまずき救済】
必要なレベルだけ読めます。まずは30秒版だけでも大丈夫です。
30秒版(超要点)
iDeCoは「上限まで」ではなく「家計が壊れない額」が正解です。 初心者は月5,000円〜1万円から始め、NISAと現金を残しながら増やすのが安全です。 2026年12月の改正で上限は上がる予定ですが、上限が上がっても「おすすめ額」が上がるわけではありません。
はじめて版:iDeCoは老後専用の金庫
iDeCoは、老後のために自分で積み立てる制度です。 たとえるなら、「途中では開けにくい金庫」です。
だから、入れれば入れるほど良いわけではありません。 生活費が足りなくなるほど入れると、便利な制度が逆に苦しくなります。
小学生でもわかる版:なぜ少なめスタートがいいの?
-
毎月ムリなく払える
あとから困らないです。
-
貯金も残る
急な出費に対応できます。
-
長く続けやすい
続ける方が大事です。
-
途中で使いにくい
すぐには取り出しにくいです。
-
生活費が苦しくなる
毎月の自由が減ります。
-
やめたくなる
続かなければ意味が薄れます。
中学生版:掛金はどう決まる?
iDeCoの掛金は、月5,000円から始められ、1,000円単位で設定します。 ただし、仕事や立場によって上限が違います。
| ポイント | 内容 |
|---|---|
| 最低額 | 5,000円 |
| 設定単位 | 1,000円ごと |
| 変更 | 原則年1回 |
| 注意 | 仕事によって上限が違う |
- つまり、最初に考えるべきは「上限」より自分の家計です。
高校生版:数字で考えると何が分かる?
iDeCoは掛金が増えるほど節税しやすいですが、同時に毎月使えるお金は減ります。
掛金を増やす
将来用の積立は増え、税負担も軽くなりやすいです。
自由に使えるお金は減る
毎月の現金余力が薄い人ほど、入れすぎのダメージが大きいです。
教育費・住宅費が近い人は注意
10年以内に使うお金は、iDeCoよりNISAや現金の方が向くことがあります。
続く額が一番強い
大きく始めて止まるより、少額でも長く続く方が現実的です。
大学生版:NISAとiDeCoはどっちを優先?
iDeCoは「老後専用」、NISAは「途中で使う可能性にも対応しやすい」制度です。 そのため、初心者はNISAを止めてまでiDeCoを増やさない方が失敗しにくいです。
NISA向き
教育費・住宅費が近い
途中で使う可能性があるからです。
投資を始めたばかり
流動性を残す方が安心です。
iDeCo向き
老後資金を強制的に積みたい
取り崩しにくさが逆にメリットです。
現金余力が厚い
生活に影響せず積み立てられるからです。
社会人実務版:掛金を決める手順
3ステップで決める
①生活防衛資金 → ②NISAの額 → ③残りの一部をiDeCo にする、の順が安全です。
- STEP1:生活防衛資金があるか確認する
- STEP2:新NISAの積立額を先に決める
- STEP3:残りの2〜4割をiDeCo候補にする
- STEP4:5,000円 or 1万円から始める
- STEP5:1年後に増額を検討する
専門家版:2026年改正で本当に変わること
第2号加入者の整理が進む
勤務先の企業年金の有無で分かれていた考え方が、共通上限6.2万円ベースへ整理される方向です。
60〜70歳でも継続余地が広がる
加入可能年齢の引き上げ予定で、60歳以降の設計も考えやすくなります。
上限が上がっても最適額は別
制度上の上限拡大と、初心者にとっての最適掛金はまったく別問題です。
流動性問題はそのまま残る
改正後も「途中で使いにくい」本質は変わらないため、掛けすぎ注意は続きます。
掛金変更の考え方
最初は少なめ
5,000円〜1万円で開始
1年使ってみる
家計への圧迫感を確認
余力があれば増額
原則年1回の変更で調整
- 「初月から上限近く」は、初心者にはかなり危険です。
- 変更回数は原則年1回なので、最初の設定ミスを防ぐ方が大切です。
よくある質問
Q. iDeCoはとりあえず上限まで入れた方が得ですか?
いいえ。税金だけ見ると増額メリットはありますが、iDeCoは原則60歳まで使いにくい制度です。初心者は「続けられる額」を優先する方が安全です。
Q. 月5,000円でも意味がありますか?
あります。月5,000円でも積立習慣を作れますし、無理なく続くなら十分なスタートです。公式でも最低額は5,000円です。
Q. 会社員は新NISAとiDeCo、どっちを先に増やすべきですか?
教育費や住宅費など、途中で使う可能性があるなら新NISAを優先しやすいです。iDeCoは老後専用のお金として考えると整理しやすいです。
Q. 2026年の上限改正後は、すぐ増額すべきですか?
自動的に増やす必要はありません。上限が上がっても、家計が苦しいなら増やさない方が正解です。
Q. 企業年金がある会社員はどう考えればいいですか?
現行は勤務先制度によって上限の考え方が複雑です。まず会社の制度内容を確認し、分からない間は少額スタートの方が安全です。
まとめ
- iDeCoの正解は上限までではなく家計に合う額
- 初心者は月5,000円〜1万円からの少額スタートが安全
- 会社員・公務員はNISAを止めずに続く額を優先
- 自営業は節税メリットが大きいが、事業資金の厚みが先
- 2026年12月の改正で上限は広がる予定だが、最適額まで自動で増えるわけではない
参考にした公式・公的情報
- 厚生労働省「2025年の制度改正」
https://www.mhlw.go.jp/stf/seisakunitsuite/bunya/nenkin/nenkin/kyoshutsu/2025kaisei.html - 厚生労働省「DC拠出限度額(令和8(2026)年12月~)」
https://www.mhlw.go.jp/content/12500000/001597082.pdf - iDeCo公式「加入手続きについて」
https://www.ideco-koushiki.jp/start/entry.html - iDeCo公式「加入資格・掛金・受取方法等」
https://www.ideco-koushiki.jp/guide/structure.html - iDeCo公式「かんたん税制優遇シミュレーション」
https://www.ideco-koushiki.jp/simulation/


