【冬の種まき】種まきの年間スケジュール【家庭菜園】
前回に引き続き、秋に種まきをする野菜類のまとめとなります。
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庭菜園の年間スケジュール
下記に種まきを行う時期について3か月ごとに野菜の目安をまとめています。
実際は、育成する地域・気候・品種によって調整が必要となりますので、ご注意ください。

※春に植える野菜類は、気温が上がってきた方が良いので、4月中旬~5月に種まきでも良いと思います。
冬に種まきする野菜について
ほうれん草

① 種まきの時期:春まきは4月~5月、秋まきは9月~11月。
② 温度調整:発芽適温は15~20℃、生育適温は10~20℃。
※氷点下10~15℃の寒さにも耐えますが、0℃を下回ると根が伸びない。
③ 苗の植え替えの時期:基本的に植え替えは行わない。
※発芽後、本葉が1~2枚になった頃に間引きを行い、株間を3cm程度にする。
④ 収穫時期:春まきは種まきから30~40日、秋まきは30~50日。
※ほうれん草の収穫は、草丈が20~25cmになったら行う。
⑤ 注意点:
土壌管理:ほうれん草は酸性の土を嫌うため、中性~弱アルカリ性の土で育てることが大切。
温度管理:夏の暑さには弱く、茎が固くなる「とう立ち」を起こすことがあるので、夏場の栽培には注意。
病害虫対策:アブラムシやべと病に注意。
ルッコラ

① 種まきの時期:春まきは3月~6月、秋まきは9月~10月。
② 温度調整:発芽適温・生育適温ともに15℃~25℃。
※特に暑さに弱く、寒さには比較的強いので、冬でも育てることができる。
③ 苗の植え替えの時期:春まきは3月~6月、秋まきは9月~10月。(苗の本葉が4〜5枚になったら植え替え)
※収穫が比較的早いため、植え替え時期は種まき時期と同じ。
④ 収穫時期:種まきから約30〜40日後。(草丈が20〜25cmになり、葉の長さが10〜15cm)
※外側の葉から順に摘み取ると、長期間収穫することができる。
⑤ 注意点:
水やり:土の表面が乾いたらたっぷりと水を与える。(乾燥すると葉が苦くなる)
連作障害:アブラナ科の植物を連続して育てると連作障害が起こる。
害虫対策:アブラムシやアオムシなどの害虫が発生しやすいので注意。
小松菜

① 種まきの時期:2月下旬~10月下旬。
※真冬以外の時期であれば一年を通して種まきが可能。
② 温度調整:発芽適温は15〜20℃、生育適温は20〜25℃。
※低温には強く、-3℃になっても枯れませんが、25℃以上の高温には弱いので注意が必要。
③ 苗の植え替えの時期:本葉が2〜3枚になった頃に植え替え。
④ 収穫時期:春まきは種まきから30〜40日、夏まきは25〜30日、秋まきは50〜70日。
※草丈が15〜20cmになったら収穫。
⑤ 注意点:
肥料の管理:肥料が多すぎると「肥料焼け」を起こすことがあるので、適量とする。
温度管理:高温や低温に注意し、適切な温度で育てること。
害虫対策:アブラムシやヨトウムシなどの害虫がつきやすい。
キャベツ

① 種まきの時期:春まきは3月下旬~4月上旬、秋まきは8月下旬~9月上旬。
育苗トレイやポットで育てる場合は、1cm程度の植え穴に3〜4粒の種をまき、土を薄く被せてたっぷりと水やりをする。
② 温度調整:発芽適温は20~25℃、生育適温は15〜20℃。
※高温には弱いため、風通しの良い場所で育苗する。
③ 苗の植え替えの時期:春まきは3月~4月、秋まきは9月~10月。(本葉が5〜6枚に成長した頃)
※植え付けの際は、株間を30〜40cm程度あけて深めに植えつける。
④ 収穫時期:春まきは6月~7月、秋まきは翌年の4月~5月。(約90〜100日後)
※収穫のタイミングは、キャベツの頭を手で触って硬く締まっているかどうかで判断する。
⑤ 注意点:
水はけ:過湿状態が続くと根腐れの原因となるため、水はけの良い土壌で栽培する。
肥料管理:結球が始まる前に肥料を与え終えるようにする。(※結球しなかったり、株が割れたりすることがある)
害虫対策:アオムシやヨトウムシなどの害虫がつきやすいので、防虫ネットを使用する。
リーフレタス

① 種まきの時期:春まきは3月~5月、秋まきは8月~10月。
② 温度調整:発芽適温・生育適温ともに15~20℃。
※夏の高温時には、種を半日程度水に浸すか、冷蔵庫で2日程度冷やすと良い。
※0℃以下になると生育が止まり、-3℃以下で凍害が発生する。
③ 苗の植え替えの時期:春まきは3月中旬~5月上旬、秋まきは9月中旬~10月中旬。
※本葉が4~5枚になった頃が目安。
④ 収穫時期:春まきは5月中旬~6月中旬、秋まきは10月中旬~11月。
※種まきから約2か月後。(株の直径が25~30cmくらい)
⑤ 注意点:
水やり:やや乾燥を好むため、水のやり過ぎには注意が必要。(特に発芽時期や苗の定植後は、水量を調整する)
連作障害:連作障害が発生しやすいので、同じ場所での栽培は2年以上空ける。
害虫対策:アブラムシやナメクジなどの害虫が発生しやすいので注意。
みょうが

① 種まきの時期:春まきは3月中旬~4月中旬、秋まきは9月~10月。
② 温度調整:発芽適温は15〜25℃、生育適温は20〜25℃。
※高温や乾燥を避け、適度な湿度を保つことが大切。
③ 苗の植え替えの時期:2〜3月。
※同じ場所で数年経過すると株が混みあい生育が進まなくなるため、2〜4年に一度植え替えを行う。
④ 収穫時期:7月~10月。(植え付けから収穫まで約半年かかる)
※株元からつぼみが出てきた頃が目安。
⑤ 注意点:
日当たり:直射日光を避け、半日陰となる場所で栽培。
土壌:pH5.5〜6.0の弱酸性の土壌が適している。
水やり:乾燥を嫌うため、土の表面が乾いたらたっぷりと水を与える。
敷きワラ:用土が乾かないように敷きワラをして保湿する。
風通し:室外機などの風が直接当たらない場所で管理する。
にんじん

① 種まきの時期:春まきは3月~4月、秋まきは9月~10月。
② 温度調整:発芽温度は20℃前後、生育温度は15~25℃。
※夏の高温期は、マルチングや遮光ネットを使って温度を調整する必要がある。
③ 苗の植え替えの時期:直まきが一般的。
④ 収穫時期:種まきから約3〜4ヶ月後。
※根が太くなり、色が鮮やかになったら収穫のタイミング。
⑤ 注意点:
間引き: 発芽後、葉が2〜3枚になったら間引きを行い、最終的に株間を5〜10cmにする。
水やり: 過湿を避け、適度な水やりを行う。
病害虫対策: アブラムシやハダニなどの害虫に注意。
茎ブロッコリー

① 種まきの時期:春まきは2月~4月、夏まきは7月~9月。
② 温度調整:発芽適温は15℃~30℃、生育適温は15℃~20℃。
③ 苗の植え替えの時期:春まきは2月~4月、夏まきは8月~10月。
※本葉が4~6枚になった頃が適期。
④ 収穫時期:植え付けから約2か月で収穫。
※側花蕾が500円玉大(2cm~3cm)になり、脇芽の長さが15cm~20cmになったら収穫のタイミング。
⑤ 注意点:
支柱立て:茎ブロッコリーは浅植えのため、倒れやすいので、支柱を立てること。
摘心:頂花蕾が500円玉大になったら切り落とし、側花蕾を成長させる。
アブラムシ対策:葉や茎にアブラムシが発生することがあるので注意する。
じゃがいも

① 種まきの時期:春まきは2月下旬~3月、秋まきは8月下旬~9月。(種芋)
② 温度調整:発芽適温・生育適温ともに15~25℃。
③ 苗の植え替えの時期:春まきは2月下旬~4月中旬、秋まきは8月下旬~9月中旬。
④ 収穫時期:春まきは5月~7月、秋まきは11月下旬~12月上旬。
※茎葉が黄色くなり、茎がしなびて倒れた状態が目安。
⑤ 注意点:
種芋の選定:病気を防ぐために、市販の検査済みの種芋を使用すること。
水やり:過度な水やりは避け、自然の雨に任せるのが基本。(植え付け直後は土が乾かないように注意)
土寄せ:日光に当たると有毒なソラニンが生成されるため、定期的に土寄せを行い、イモを地表に露出させないように注意。
連作障害:ナス科の植物(トマト、ナスなど)との連作を避け、2〜3年の間隔を空けて栽培するように注意。
【種芋の作り方】
芽出し:種芋を弱い光の当たる場所に置き、均等に光が当たるように時々ひっくり返す。
切り分け:種芋のへそを見つけ、そこから半分に切る。(各半分に均等に目がつき、じゃがいもの維管束を傷つけずに済む)
消毒:切り分けた種芋を1日から2日間、風通しの良い場所に置いて乾かす。(切り口がコルク状になり、細菌の侵入を防ぐ)
大根

① 種まきの時期:春まきは3月~4月上旬、秋まきは8月下旬~9月下旬。
※特に初心者には、8月下旬~9月下旬の秋まきがおすすめ。
② 温度調整:発芽適温は15〜20℃、生育適温は17〜21℃。
※栽培中は、涼しい気候と日当たり、風通しの良い環境が良い。
③ 苗の植え替えの時期:大根は移植を嫌うため、基本的には種を直まき。
④ 収穫時期:種まきから約50〜60日後。
※春まきは5月~6月、秋まきは10月~12月に収穫。
⑤ 注意点:
土作り: 大根は深く耕した土を好むので、石や固まりを取り除き、排水性の良い土壌を作る。
間引き: 双葉が開いたら1回目、本葉2枚の頃に2回目、本葉5〜6枚の頃に最終間引きを行う。
防虫対策: 種まき直後に防虫ネットを掛けて、害虫の産卵を予防する。
連作障害: 同じ場所での栽培は避け、1〜2年の期間を空ける。
かぶ

① 種まきの時期:春まきは3月~4月、秋まきは9月~10月。
② 温度調整:発芽温度は15~20℃、成育温度は10~15℃。
※夏の暑さには弱いので、夏場は日陰を作るか、涼しい場所で育てた方が良い。
③ 苗の植え替えの時期:本葉が2~3枚になった頃に植え替え。
※かぶは直根性のため、基本的には直まきが推奨される。
④ 収穫時期:種まきから約30日~60日後。(直径5~10cm程度になったら収穫のタイミング)
※収穫が遅れると、かぶが硬くなり風味が落ちるので注意。
⑤ 注意点:
水やり: かぶは乾燥に弱いので、土が乾いたらしっかりと水やりを行う。
ごぼう

① 種まきの時期:春まきは3月下旬~6月上旬、秋まきは9月~10月。
② 温度調整:発芽適温は20〜25℃、生育適温は20〜30℃。
※地上部は3℃で枯れますが、根部は-20℃にも耐えられるため、寒冷地でも栽培できる。
③ 苗の植え替えの時期:ごぼうは移植を嫌うため、基本的に種は直まき。
④ 収穫時期:春まきは10月下旬頃、秋まきは6月下旬~が目安。
※種まきから約100日後に収穫が可能。(直径1cmくらいに肥大したら「若ゴボウ」として収穫できる。
⑤ 注意点:
水はけ:水はけの悪い畑では岐根や腐敗が多くなるので、水はけの良い土壌にする。
肥料:肥料が不十分だとひげ根が多くなり、品質が落ちるので、適度に肥料を与える。
連作障害:ごぼうは連作障害が出やすいので、同じ場所での栽培間隔を4〜5年あける。