【新NISA出口戦略の完全ガイド】いつ売るのが正解?年代・目的別の売却タイミング
暴落時の心の拠り所に。長期的な視点を持つために出口戦略を改めて確認したい方はこちら。
この記事を読むと、こう変わります
「私のNISA、真っ赤だ…スマホを開くのが怖い」
「もしかして、始めるタイミングを間違えた?」
「これ以上損する前に、一度売るべき…?」
新NISAを始めてから順調だっただけに、今の状況に大きな不安を感じているかもしれません。
しかし、狼狽売りで「損失確定」ボタンを押す前に、この記事にたどり着いたあなたは、間違いなく賢明です。
この記事は、そんなあなたのための「心の安定剤」であり、暴落という嵐を乗り越えるための「航海図」です。読み終える頃には、その漠然とした恐怖は「暴落はチャンスである」という確信に変わり、自信を持って投資の航海を続けられるようになっているはずです。
目 次
不安な時ほど、間違った行動を取りがちです。まずは、あなたの資産を守るために「やってはいけないこと」から確認しましょう。
これは、初心者が犯す失敗の中で最も致命的で、最もやってはいけない行動です。
価格が下がった時に売るということは、自ら損失を確定させてしまう行為に他なりません。
その後の株価回復の恩恵を一切受けられなくなり、市場から退場することになります。
「これ以上損したくないから、積立を一旦止めよう…」この考えも、実は非常にもったいない判断です。
積立投資の強みである「ドルコスト平均法」は、価格が下がっている時にこそ最大の効果を発揮します。
積立をやめてしまうのは、資産を安く仕入れる絶好のチャンスを自ら手放すことと同じなのです。
暴落時には、SNSやニュースで「〇〇ショック再来か」「株価はどこまで下がる」といった不安を煽る情報が溢れかえります。
こうした情報に触れ続けると、冷静な判断力を失い、感情的な行動に繋がりやすくなります。
暴落時の情報収集は、百害あって一利なしと心得ましょう。
では、逆に暴落時には何をすれば良いのでしょうか。
経験豊富な投資家が実践している、ピンチをチャンスに変える5つの行動をご紹介します。
意外に思われるかもしれませんが、これが最も強力で、誰にでもできる最適な行動です。
暴落時こそ、いつもと同じ金額で、より多くの口数を安く買うことができる「バーゲンセール期間」なのです。
下の表は、基準価額が下落→回復する局面で、毎月3万円を積み立てた場合のシミュレーションです。
暴落時に買い続けたことで、平均取得価額が大きく下がり、回復局面で利益が出やすくなっているのが分かります。
月 | 基準価額 | 積立額 | 購入口数 | 累計口数 | 平均取得価額 | 評価額 | 評価損益 |
---|---|---|---|---|---|---|---|
1ヶ月目 | 10,000円 | 30,000円 | 3.00口 | 3.00口 | 10,000円 | 30,000円 | ±0円 |
2ヶ月目 | 8,000円 | 30,000円 | 3.75口 | 6.75口 | 8,889円 | 54,000円 | -6,000円 |
3ヶ月目 | 5,000円 | 30,000円 | 6.00口 | 12.75口 | 7,059円 | 63,750円 | -26,250円 |
4ヶ月目 | 7,000円 | 30,000円 | 4.29口 | 17.04口 | 7,042円 | 119,280円 | -720円 |
5ヶ月目 | 9,000円 | 30,000円 | 3.33口 | 20.37口 | 7,364円 | 183,330円 | +33,330円 |
6ヶ月目 | 11,000円 | 30,000円 | 2.73口 | 23.10口 | 7,792円 | 254,100円 | +74,100円 |
もし、暴落しても精神的に落ち着いていられて、かつ生活防衛資金とは別に投資に回せるお金があるなら、「スポット購入(追加投資)」を検討するのも有効な戦略です。
ただし、これはあくまで余力がある場合の話。
無理して追加投資する必要は全くありません。
あなたが選んだ銘柄は、「全世界経済の長期的な成長を信じたから」といった明確な理由があったはずです。
その長期的な成長ストーリーは、数ヶ月の株価下落で揺らぐものでしょうか?
今一度、自分が投資を始めた理由を思い出してみてください。
それが、あなたの心の支えになるはずです。
暴落時は、自分のリスク許容度を再確認する絶好の機会です。
「夜も眠れないほど不安だ」と感じるなら、それは自分の取っているリスクが大きすぎるのかもしれません。
これを機に、冷静に自分の資産配分を見直してみましょう。
最もシンプルで、効果的な方法の一つです。
毎日資産額をチェックしても、あなたにできることはありません。
むしろ不安が増すだけです。
一度アプリを閉じて、仕事や趣味に没頭しましょう。
相場のことは忘れてしまうくらいが、長期投資家にとっては丁度よい距離感なのです。
「本当に株価は回復するの?」と信じられないかもしれません。
歴史的なデータがその事実を証明しています。
ここでは、100年に一度と言われた「リーマンショック」の最悪のタイミングで投資を始めたらどうなったか、その後の20年間を見てみましょう。
※S&P500指数(円建て)を基に、2009年2月末を基準として算出。
配当は含まず、あくまで過去の一例であり将来の成果を保証するものではありません。
このように、たとえ歴史的な大暴落の真っ只中に投資を始めても、ぐっと耐えて持ち続ければ、資産は回復し、その後大きく成長する可能性が高いのです。
歴史は、「嵐の中で船を降りなかった者だけが、目的地にたどり着ける」ことを教えてくれています。
この記事でお伝えしたかったことを、最後にもう一度まとめます。
暴落は、投資家をふるいにかける「試練」のようなものです。多くの人が不安に駆られて市場から去っていく中で、今日学んだことを胸に冷静に行動できたあなたは、間違いなく真の長期投資家への道を歩み始めています。
この先、何度も嵐は来るでしょう。
その時は、お守りのようにこの記事を読み返しに来てください。
嵐が過ぎ去った後には、必ず力強く成長したあなたの資産が待っているはずです。