目 次
そもそも、なぜ資産の見直しが必要なの?
最初に結論です。
「ほったらかし投資」は、「毎日値動きを気にしない」という意味であり、「完全に放置する」ことではありません。
なぜなら、放置し続けると、あなたの知らないうちに大きなリスクを抱えてしまう可能性があるからです。
資産の見直しが未来のあなたを守る3つの理由
-
資産バランスの崩れを修正できる いつの間にかリスクを取りすぎている状態を防ぎます。
-
ライフステージの変化に対応できる 結婚や出産など、人生の転機に合わせて最適な運用に調整できます。
-
目標への軌道修正ができる 目標金額や時期の変更に柔軟に対応し、ゴール達成を確実にします。
年に一度、この記事を「健康診断のマニュアル」として、あなたの大切な資産と向き合う時間を作りましょう。
【5分で完了】SBI証券・楽天証券での資産確認STEP
見直しの第一歩は「現状把握」から。
ここでは、利用者の多いSBI証券と楽天証券を例に、確認作業の全手順を解説します。
公式サイト・アプリにログイン
まずはここからスタート。ブックマークしておくと便利です。
「ポートフォリオ」や「資産状況」を開く
SBI証券なら「ポートフォリオ」、楽天証券なら「資産状況」「保有商品一覧」といった項目です。
3つの重要項目をチェック!
難しい数字は後回しでOK。
まずは下の3つだけ確認しましょう。
✅ 評価額合計:あなたの資産の「現在の価値」です。
✅ トータルリターン(評価損益):投資した元本から「どれだけ増えた(減った)か」がわかります。
✅ 資産の割合(円グラフ):「全世界株式」や「米国株式」など、何に何%投資しているかが一目でわかります。
【実践編】資産のバランスを整える「リバランス」の全手順
資産状況を確認し、「最初に決めた割合とズレてきたな」と感じたら、バランスを修正する「リバランス」を行いましょう。
下の図解を見れば、具体的なプロセスがすべてわかります。
-
① 増えすぎた資産を売る 例:株式が目標より10%増えたので、10%分を売却する。
-
② 減っている資産を買う 例:①で得た資金で、減っている債券を5%、金を5%買い増す。
-
③ 元のバランスに戻る! これで当初のリスク設定に戻り、安心して運用を続けられます。
もちろん、これは資産を売買する方法ですが、初心者のうちは「
例えば、増えすぎた株式への積立を減らし、その分を債券や金に回す、といった方法です。
見直しを行う「最高のタイミング」とは?
リバランスは頻繁にやる必要はありません。
自分の中でルールを決めて、機械的に行うのが成功のコツです。
- 年に1回、決まった時期に実行する
(例:年末、自分の誕生日など) - 資産配分が計画から大きくズレた時に実行する
(例:株式の割合が10%以上増えた時など)
このどちらかを実践するだけで、感情に流されない賢いメンテナンスが可能です。
【年代・目的別】ポートフォリオ見直しの最適解
とるべきリスクや目標は、年齢やライフステージによって変わります。
ここでは、年代別の見直しポイントを一覧表にまとめました。
年代 | 投資スタンス | 見直しのポイント |
---|---|---|
20代〜30代 | 積極運用期 | リスクを取ってリターンを狙う時期。全世界株式や米国株式100%のままでOK。暴落時も慌てず積立継続を。 |
40代〜50代 | 安定・バランス期 | 守るべき資産が増える時期。株式100%だった配分に、債券などの安定資産を10〜20%加えることを検討。 |
60代以降 | 資産活用・守備期 | 出口戦略を意識し、リスクを抑える時期。株式の比率を徐々に下げ、現金や債券の割合を増やしていく。 |
モバイル端末では、横にスクロールして全体をご確認いただけます。
結婚・出産・住宅購入などのライフイベントは?
人生の大きな節目は、ポートフォリオを見直す絶好のチャンスです。
特に、家族が増えたり、大きな支出(住宅ローンなど)が発生した場合は、これまでと同じリスク許容度で問題ないかを一度立ち止まって考えることが非常に重要です。
【上級編】「米国だけ」で本当に大丈夫?未来のリスクに備える分散投資
「インデックス投資はS&P500(米国株)だけでいい」という話をよく聞きますよね。
確かに過去数十年の成績は圧倒的でした。
しかし、未来も同じとは限りません。
実は、米国株が長期間にわたってほとんど成長しなかった「失われた時代」があったことをご存知でしょうか?
米国株(S&P500)の歴史と停滞期
※薄い赤色の部分が、ITバブル崩壊から約13年間続いた株価の停滞期です。
このグラフが示すように、2000年の高値を超えるまでに長い年月を要しました。
もちろん、その後の驚異的な成長も事実です。
しかしこの歴史は、「どの時代も米国株が最強」とは限らないこと、そして長期の停滞に備える重要性を教えてくれます。
そこで輝くのが「新興国」への分散投資
米国が停滞する可能性があるなら、次に成長するのはどこでしょうか?
その答えの一つが、インドやベトナムといった新興国です。
- 高い経済成長率:先進国が成熟期に入る中、新興国はまだまだ高い成長ポテンシャルを秘めています。
- 若い人口:豊富な労働力と消費意欲が、経済成長を力強く後押しします。
もちろん新興国は値動きが大きいなどのリスクもあります。
しかし、ポートフォリオの5%〜10%程度を新興国に振り分けることで、米国が停滞したときのリスクを和らげ、より安定した資産成長を目指すことができます。
一番簡単なのは、投資先をS&P500から「全世界株式(オール・カントリー)」に切り替えるか、追加投資することです。
これ一本で、米国だけでなく欧州や新興国にも自動で分散投資してくれます。
まとめ:年に一度の健康診断で、未来の自分を安心させよう
新NISAとiDeCoを始めた後の「次の一手」について、具体的なアクションを解説しました。
✅ まずは証券口座にログインし、「評価額」「リターン」「資産割合」の3つを確認する習慣を。
✅ バランスが崩れていたら、積立額の調整などで「リバランス」を行おう。
✅ 【上級編】米国集中投資のリスクも理解し、全世界や新興国への分散も検討しよう。
この記事をブックマークして、年に一度、あなたの資産と向き合うための「マニュアル」としてご活用ください。
今日の5分の確認作業が、10年後、20年後のあなたの大きな安心に繋がります。
まずは第一歩として、今すぐSBI証券や楽天証券のアプリを開いてみませんか?