目 次
その不調、原因は“土”です。
「毎年なんとなく土を買ってる…」それ、野菜が元気に育たない原因かも?この記事で『無限に育つ魔法の土』の作り方をマスターしましょう!
この記事でわかること
- 初心者でも失敗しない「市販の培養土」の選び方
- 野菜が喜ぶ!オリジナル培養土の黄金比率
- 【最重要】もう捨てない!古い土の再生術 完全マニュアル
- もう重い土を買わなくて済むエコで経済的な家庭菜園
なぜ、プランター菜園は"土"が9割?
「一生懸命育てても、なぜかうまくいかない…」その原因、実は9割が土にあります。プランターの中は、野菜にとっての"全世界"。限られた土だからこそ、質がとても重要なんです。
一度使った土は、人間でいうと"栄養失調でカチカチの状態"。元気に野菜が育つわけがありませんよね。劣化した土には、主に3つの問題があります。
物理性の悪化
土の粒子が壊れてカチカチに。水はけが悪くなり、根っこが呼吸困難になってしまいます。
化学性の悪化
野菜が栄養を吸い尽くし、栄養バランスが崩れた状態に。土の酸度も偏りがちです。
生物性の悪化
良い微生物が減り、病気の原因となる悪い菌が繁殖しやすい環境になってしまいます。
【超初心者向け】失敗しない培養土の選び方
「土作りは難しそう…」と感じる方は、まず市販の「野菜用培養土」から始めましょう!これさえ守れば大丈夫、という3つのポイントをご紹介します。
①「野菜専用」を選ぶ
花用ではなく、必ず「野菜用」「家庭菜園用」と書かれたものを選びましょう。最初から肥料が入っていて便利です。
②価格で選ぶ
安すぎる土は質が良くないことも。20Lで500円以上を目安に選ぶと、失敗が少なくなります。
③量をケチらない
トマトやナスなどの実もの野菜は20L以上の土に苗1本が基本!たっぷりの土が成功の秘訣です。
【最重要】古い土は宝物!無限に使える“土の再生術”
ここからが本番です!一度使った土は、もう捨てる必要はありません。簡単な4ステップで、新品同様の"ふかふか土"に復活させましょう!
ふるいにかける(物理性の改善)
古い根やゴミを取り除く!
土をシートの上にあけ、前の野菜の根や石、ゴミなどを園芸用のふるいにかけて丁寧に取り除きます。これが一番大事な作業です!
細かすぎる土(みじん)も除去!
ふるいから落ちるサラサラの細かい土は、水はけを悪くする原因。思い切って取り除きましょう。
天日干しで消毒(生物性の改善)
黒いビニール袋に入れる!
ふるいにかけた土を、黒いゴミ袋など遮光性のある袋に入れます。少し水分を含ませるのがポイント。
太陽の力で熱消毒!
袋の口をしっかり縛り、直射日光が当たる場所に1週間ほど放置します。太陽の熱で、病原菌や害虫の卵を退治できます。
酸度を調整(化学性の改善)
石灰を混ぜる!
日本の雨は酸性なので、土は酸性に傾きがち。ホームセンターで売っている「苦土石灰(くどせっかい)」を土に混ぜて、野菜が育ちやすい弱酸性に調整します。
栄養をプラス(全部改善!)
腐葉土や堆肥を投入!
最後に、土をふかふかにし、栄養を補給する「腐葉土」や「牛ふん堆肥」を混ぜ込みます。古い土の3〜4割くらいの量を混ぜるのが目安です。
元肥も忘れずに!
植え付け前に、緩効性の化成肥料などを「元肥(もとごえ)」として混ぜておけば、完璧な土の完成です!
【中級者向け】野菜別「オリジナル培養土」黄金レシピ
土の再生ができるようになったら、次は育てる野菜に合わせて土をカスタマイズしてみましょう!再生した土をベースに、ほんの少し材料を加えるだけで、野菜の育ちが劇的に変わりますよ。
実もの野菜用
(トマト・ナスなど)
【配合】再生した土:6割、腐葉土:3割、バーミキュライト:1割
実をたくさんつける野菜は水と肥料が大好き。保水性と保肥性が高いバーミキュライトを加えるのがプロの技!
根もの野菜用
(ニンジン・ダイコンなど)
【配合】再生した土:7割、腐葉土:2割、川砂:1割
根がまっすぐ伸びるように、水はけを良くするのが最優先。川砂を混ぜて、土をサラサラにするのがポイントです。
葉もの野菜用
(レタス・ホウレンソウなど)
【配合】再生した土:6割、腐葉土:3割、もみ殻くん炭:1割
葉を元気に育てるには、通気性が大事。もみ殻くん炭は通気性を良くし、微生物の住処にもなる万能資材です。
土作りの"よくあるギモン"Q&A
もっと簡単な再生方法はありませんか?
はい、あります!ホームセンターなどで売っている「古い土のリサイクル材」を使いましょう。これを古い土に混ぜるだけで、STEP3と4の工程を一度に済ませることができます。
再生した土に、また同じ野菜を植えてもいい?
それはNGです!同じ科の野菜を続けて育てると「連作障害」という生育不良が起こりやすくなります。例えば、去年トマト(ナス科)を育てた土には、今年はマメ科やアブラナ科の野菜を植えましょう。
どうしても土を処分したい場合は?
土は「自然物」なので、ゴミとして捨てられない自治体がほとんどです。お住まいの自治体のルールを必ず確認してください。ホームセンターによっては、古い土を引き取ってくれるサービスを行っている場合もあります。
さあ、あなたも"土マスター"に!
土作りは、少し手間がかかるように見えるかもしれません。しかし、一度マスターすれば、あなたの家庭菜園は劇的に変わります。野菜は元気に育ち、毎年土を買う手間もお金もかからなくなります。
愛情を込めて作った"ふかふかの土"は、最高の収穫をもたらしてくれる、まさにプライスレスな「資産」です。ぜひこの記事を参考に、エコで楽しい家庭菜園ライフをスタートさせてください!

