株価暴落は「周期」で決まるのか?
2026年「午尻下がり」の真実
相場のサイクルを理解すれば、暴落は「恐怖」ではなく「準備」に変わる。150年の歴史と最新データを元に、次の暴落時期を予測します。
目 次
2026年:格言とアノマリーが示す「危険地帯」
2026年は、日本の干支で言えば「午(うま)年」。相場格言では「辰巳天井、午尻下がり」と言われ、前年までの上昇相場が反落しやすい年とされています。しかし、単なる迷信と片付けるのは早計です。複数の経済サイクルがこの時期に「谷」を形成しようとしています。
大統領選挙サイクル(S&P500騰落率平均)
| 任期年 | 名称 | 年間騰落率平均 | 特徴 |
|---|---|---|---|
| 1年目 | 新政権への期待 | +9.8% | 政策期待で上昇しやすい |
| 2年目 | 中間選挙の年 | -0.3% | 不透明感から最もパフォーマンスが悪い |
| 3年目 | 選挙前年 | +17.1% | 景気刺激策で最高の実績 |
| 4年目 | 選挙当年 | +8.6% | 現職の株価対策で堅調 |
景気を支配する「4つの波動」
経済は一般に「好況→後退→不況→回復」という4つの局面を繰り返しながら成長していくものとされます。景気循環の波として、周期の異なる4つの波動が重なり合っています。
株価の「4つのステージ」と投資戦略
株式市場は「金融政策(金利)」と「景気・企業業績」の組み合わせにより、4つのステージを循環します。ステージごとに上がりやすい資産が異なります。
金融相場
不況下の株高。利下げによるカネ余りが相場を押し上げる。成長株が優位。
業績相場
景気拡大期。好業績を背景に金利上昇をこなしつつ上昇。バリュー株が優位。
逆金融相場
引き締め期。好業績でも金利上昇を嫌気して下落。現金比率を高める時期。
逆業績相場
暴落本番。業績悪化と景気後退。投げ売りが起き、次のサイクルへの底を作る。
現在は、AIブームの熱狂が続く「業績相場」から、金利負担が重くのしかかる「逆金融相場」への転換点に位置しています。
AI相場は「デジタル」から「物理」へ
2022年以降のAI相場を牽引したのはソフト空間(ChatGPT等)でした。しかし、CES 2026などの動向を見れば、その主役は「フィジカルAI(ヒト型ロボット・製造業ハード)」へ移りつつあります。
デジタルAI
ChatGPT / ソフトウェア物理(フィジカル)AI
ヒト型ロボット / 製造業エヌビディア(NVDA)のプラットフォームが製造現場に浸透する中、単なる「期待」ではなく「どれだけモノを効率的に作れるか」という製造業的業績が株価の鍵を握るようになります。
日本株と米国株:30年の圧倒的な差
暴落を議論する前に、市場の「底力」を知る必要があります。過去30年の成長率を見れば、どこに資産を置くべきかは明白です。
| 業種 | 米国代表(上昇率) | 日本代表(上昇率) | 勝者 |
|---|---|---|---|
| 電子機器 | Apple +12,531% | ソニーG +401% | 米国 |
| ネット小売 | Amazon +9,272% | 楽天G +6% | 米国 |
| 銀行 | JPM +680% | 三菱UFJ +28% | 米国 |
| 半導体装置 | Applied Mat +832% | 東エレク +1,001% | 日本 |
暴落の「予兆」を見逃すな
歴史的な暴落(ブラックマンデー、ITバブル、リーマン)の前には、共通の「数値的過熱」が見られました。
バフェット指数
時価総額 ÷ GDP
割高圏の目安
VIX指数
恐怖指数
パニック売りの兆候
信用倍率
買い残 ÷ 売り残
未来の売り圧力が充満
結論:次の暴落はいつ来るのか?
暴落の定義:ピーク価格から20%以上の急速な価格下落(弱気相場入り)各相場サイクルと景気波動、政治アノマリーを統合分析した結果、次の大きな調整が発生する「分析上の可能性が極めて高い」期間は以下の通りです。
2026年 第1四半期 〜 第3四半期
可能性が高い根拠:
・キチンの波の下降局面への突入時期。
・大統領サイクル2年目の歴史的な弱気アノマリー。
・AIインフラ過剰投資への懸念が顕在化し、「逆業績相場」へ移行するリスク。
・午(うま)尻下がりの格言が示す、上昇相場の息切れ。
※本予測は過去のデータと現時点のサイクルに基づいた分析であり、確実な未来を保証するものではありません。
暴落局面における資産運用の心構え
「暴落が来るなら今すぐ売るべきか?」──答えはNOです。長期投資において最も危険なのは、「相場が上昇する最高の日」に市場にいないことです。
過去20年間で、上昇率上位10日間を逃すだけで、資産の成長は半分以下に低下します。大切なのは、以下の2点です。
- 群集心理に惑わされない:投資した当初の理由が崩れていないか確認する。
- ゴールベース運用:目的が明確なら、数年の暴落は誤差。市場は必ず回復し、高値を更新してきました。

