住宅ローン控除の
「省エネ基準」「ZEH水準」「認定住宅」って何が違う?
どれなら何年・いくら戻るのかを、長文ではなく表と図で整理。
初心者が止まりやすい「自分の家はどれ?」を一気に見える化します。
この記事で分かること
- 3つの住宅区分の違い
- 自分の家がどの区分か
- 区分が違うと何年・いくら戻るか
- ハウスメーカーや不動産会社に何を確認すべきか
結論だけ先に
ざっくり言うと、上から順に「認定住宅 → ZEH水準 → 省エネ基準」の順で優遇が大きいです。
2024・2025年入居の新築では、控除率は同じ0.7%でも、借入限度額が違うので、年間の戻り上限が変わります。
迷ったらまず、営業担当に「この家は住宅ローン控除上、どの区分ですか?証明書は何ですか?」と聞けばOKです。
3秒で分かる早見表
まずは「どれがどれくらい強いのか」だけ見てください。
| 区分 | ざっくり | 2024・2025年入居 新築の年上限 |
初心者向けひとこと |
|---|---|---|---|
| 認定住宅 | 最上位 | 31.5万円 | 「長期優良住宅・低炭素住宅」など |
| ZEH水準省エネ住宅 | 上位 | 24.5万円 | かなり省エネな家 |
| 省エネ基準適合住宅 | 標準ライン | 21万円 | いまの最低基準をクリア |
| その他の住宅 | 対象外に近い | 0円※ | 2024・2025年の新築は原則対象外 |
- ※注意: ここではまず多くの読者がつまずく2024・2025年入居の新築を基準に整理しています。
- 既存住宅や2026年以降は一部見直しがあるため、後半で別表を出しています。
違いが一目で分かる比較表
| 項目 | 認定住宅 | ZEH水準 | 省エネ基準 |
|---|---|---|---|
| 難しさ | 高い | 中〜高 | 基本ライン |
| イメージ | かなり優秀 | かなり省エネ | いまの基準クリア |
| 新築の戻り上限 | 大きい | 中 | 小さめ |
| よく出る書類 | 認定通知書系 | 性能評価書/省エネ証明書 | 性能評価書/省エネ証明書 |
| 読者のつまずき | 名前が多い | ZEHの意味が難しい | 「これで十分?」が不安 |
初心者向けに言い換えるとこうです
-
いちばん優遇が大きい
住宅ローン控除で最上位グループです。
-
名前は2種類が中心
認定長期優良住宅、認定低炭素住宅が代表です。
-
「長く・質よく住む家」寄り
省エネだけでなく、性能面の評価も強いです。
-
かなり省エネ
認定住宅の次に優遇が大きいです。
-
数字で見ると上位
断熱等性能等級5以上、一次エネルギー消費量等級6以上が目安です。
-
最近の新築でよく見る
ハウスメーカー比較で出やすい区分です。
-
いまの基本ライン
「最低限ここは満たしてほしい」という位置づけです。
-
優遇はある
ただし認定住宅・ZEHよりは控えめです。
-
迷ったらまずここを確認
住宅ローン控除に乗る最低ラインとして大事です。
-
2024・2025年新築は原則対象外
省エネ基準を満たさない新築は、住宅ローン控除が厳しくなっています。
-
「家を買えば自動で控除」ではない
ここが初心者の最大のつまずきです。
どれくらい差が出る? 年間の戻り上限
2024・2025年入居の新築を前提に、控除率0.7%で差が出る部分だけ見ます。
先に結論
控除率は同じでも、借入限度額が違うので、年間の戻り上限が変わります。
ざっくり、認定住宅31.5万円 / ZEH24.5万円 / 省エネ基準21万円です。
年間の戻り上限イメージ
13年総額のざっくり上限感
| 区分 | 借入限度額 (2024・2025年入居 / 新築) |
控除率 | 控除期間 | 年上限 |
|---|---|---|---|---|
| 認定住宅 | 4,500万円 | 0.7% | 13年 | 31.5万円 |
| ZEH水準省エネ住宅 | 3,500万円 | 0.7% | 13年 | 24.5万円 |
| 省エネ基準適合住宅 | 3,000万円 | 0.7% | 13年 | 21万円 |
- 実際の控除額は、年末ローン残高や所得税額などで変わります。
- ここで見せているのは、あくまで制度上の上限イメージです。
自分の家はどれ? 1分判定フロー
- 営業トークの「ZEH仕様っぽい」ではなく、住宅ローン控除に使える証明書があるかまで確認してください。
- 初心者はここで止まりやすいので、口頭説明ではなく書類名で確認が基本です。
営業担当にそのまま聞けばいい質問
この家は住宅ローン控除上、何区分ですか?
認定住宅 / ZEH / 省エネ基準のどれか確認
その証明書の名前は何ですか?
認定通知書・性能評価書・省エネ証明書など
確定申告に使える書類はいつもらえますか?
引渡し前後で入手時期を確認
借入限度額はいくら想定ですか?
営業資料ではなく制度上の区分で確認
- NG質問:「住宅ローン控除、使えますよね?」だけで終わること。
- OK質問:「何区分で、何の証明書で、いくらの上限ですか?」まで聞くこと。
2026年以降はどうなる?
ここはニュース対応パートです。2026年度税制改正大綱では、住宅ローン減税の5年延長と、既存住宅の一部拡充が示されています。
良い変化
5年延長
2026年〜2030年入居まで対象期間が延びる方向です。
既存住宅の質が高い家は拡充
認定住宅・ZEH水準の既存住宅は借入限度額引上げが示されています。
床面積40㎡要件も継続方向
条件付きで使いやすくなる見込みです。
注意点
新築の「その他住宅」は厳しい
省エネ基準を満たさない家は、引き続き不利です。
年によって表が違う
2024・2025年と、2026年以降で条件を混ぜると誤読しやすいです。
| 2026年以降の見方 | ポイント |
|---|---|
| 制度全体 | 5年延長方向 |
| 既存住宅 | 認定住宅・ZEH水準は拡充方向 |
| 新築の基本姿勢 | 省エネ住宅が前提 |
| 初心者の注意 | 「いつ入居するか」で表を分けて見る |
8段階で理解する【つまずき救済】
必要なレベルだけ読めます。まずは30秒版だけでも大丈夫です。
30秒版(超要点)
住宅ローン控除は、家の値段だけではなく家の性能区分で戻る上限が変わります。
ざっくり、認定住宅 > ZEH水準 > 省エネ基準の順で優遇が大きいです。
迷ったら、この家は何区分で、何の証明書が出るかを確認すればOKです。
はじめて版:なぜこんなにややこしい?
家を買うと「住宅ローン控除が使えます」と説明されがちです。
でも実際は、どんな家かで差がつきます。
同じ4,000万円の家でも、認定住宅なら上限が高く、ただの省エネ基準だと少し下がる。
つまり、住宅ローン控除は家の“成績表”で差がつく制度です。
小学生でもわかる版:家のランクが違うと思えばOK
-
いちばん上
よくできた家として認められているイメージです。
-
戻る上限が大きい
だから住宅ローン控除でも有利です。
-
今の最低ライン
まずここを満たしているかが重要です。
-
上のランクより優遇は小さい
でも対象になるかどうかでは大違いです。
中学生版:3区分の仕組み
住宅ローン控除では、家の環境性能が高いほど借入限度額が上がります。
その中心が、認定住宅 / ZEH水準省エネ住宅 / 省エネ基準適合住宅です。
| 区分 | ざっくり意味 | 初心者の理解 |
|---|---|---|
| 認定住宅 | 国などの認定がある高性能住宅 | 最上位 |
| ZEH水準 | かなり高い省エネ性能 | 上位 |
| 省エネ基準 | いま求められる基本基準 | 標準ライン |
高校生版:数字で見るとどう違う?
2024・2025年入居の新築では、控除率はどれも0.7%です。
差がつくのは、何万円までのローン残高を対象にしてくれるかです。
認定住宅は4,500万円まで
0.7%で計算すると、年間上限は31.5万円です。
ZEH水準は3,500万円まで
年間上限は24.5万円です。
省エネ基準は3,000万円まで
年間上限は21万円です。
その他住宅は原則0
「家を買えば自動で控除」ではない点に注意です。
大学生版:何でこんな制度設計なの?
住宅ローン控除は、家を買う人を支援するだけではなく、より性能の高い住宅を増やしたいという政策でもあります。
政策の狙い
省エネ住宅を増やしたい
だから性能が高い家ほど優遇が厚いです。
中古の質も上げたい
2026年度改正では既存住宅の拡充も示されています。
初心者が混乱する理由
年で表が違う
2024・2025年と2026年以降で条件を混ぜると分かりにくいです。
書類名が難しい
制度を理解するより先に書類で止まりやすいです。
社会人実務版:申告前に見るべき順番
まず見る順番は4つ
①入居年 ②新築か既存か ③住宅区分 ④証明書の名前
- 入居年: 2024・2025か、2026以降か
- 物件区分: 新築か既存住宅か
- 性能区分: 認定住宅 / ZEH / 省エネ基準
- 証明書: 認定通知書、建設住宅性能評価書、住宅省エネルギー性能証明書など
- 申告: 初年度は確定申告、2年目以降は年末調整が中心
専門家版:制度の細部で押さえる点
ZEH水準の定義
日本住宅性能表示基準で、断熱等性能等級5以上かつ一次エネルギー消費量等級6以上が目安です。
省エネ基準の定義
断熱等性能等級4以上かつ一次エネルギー消費量等級4以上が目安です。
証明書の実務
ZEH・省エネ基準は建設住宅性能評価書または住宅省エネルギー性能証明書で証明するのが中心です。
2026年度改正の方向
5年延長に加え、既存の高性能住宅の借入限度額引上げが示されています。
こんな人はこう見ると迷わない
注文住宅の人
- 設計段階で区分確認がしやすい
- ZEH/認定の上位を狙いやすい
- 証明書の段取りを早めに確認
分譲住宅の人
- 売主が用意する書類名を確認
- 広告の言い回しより証明書重視
- 「ZEH相当」表現は要確認
中古住宅の人
- 2026年度改正の拡充対象になりやすい
- 耐震要件も一緒に確認
- 新築と同じ表で見ないこと
家計重視の人
- 区分差はそのまま戻り差になる
- 住宅ローン比較とも相性が良い
- 浮いた分を新NISAへ回す設計もあり
よくある質問
Q. 認定住宅とZEH、どっちが上ですか?
住宅ローン控除では、一般に認定住宅のほうが上位です。年上限も大きくなりやすいです。
Q. うちの家がZEHかどうか、どこを見ればいいですか?
営業資料の言い回しではなく、建設住宅性能評価書や住宅省エネルギー性能証明書など、住宅ローン控除に使える証明書の有無を確認してください。
Q. 省エネ基準適合住宅なら十分ですか?
住宅ローン控除の対象ラインとしては大事です。ただし、戻り上限はZEHや認定住宅より小さくなります。
Q. 家の価格が同じなら、どれを選んでも控除額は同じですか?
同じではありません。控除率は同じでも、借入限度額が違うので、年間の戻り上限が変わります。
Q. 2026年以降も同じですか?
制度延長や既存住宅の見直しが示されているため、一部変わります。必ず「入居年」で表を見分けてください。
まとめ
- 住宅ローン控除は、家の性能区分で戻り上限が変わる
- 順番は、認定住宅 > ZEH水準 > 省エネ基準
- 2024・2025年入居の新築では、年上限は31.5万円 / 24.5万円 / 21万円が目安
- 初心者は「この家は何区分で、何の証明書が出るか」を確認すれば迷いにくい
- 2026年以降は延長・既存住宅拡充の方向があるので、入居年ごとに表を見分けることが大切
参考にした公式・公的情報
- 国税庁「令和4年以降に居住の用に供した場合(住宅借入金等特別控除)」
https://www.nta.go.jp/taxes/shiraberu/taxanswer/shotoku/1211-1.htm - 国土交通省「住宅ローン減税」
https://www.mlit.go.jp/jutakukentiku/house/jutakukentiku_house_tk2_000017.html - 国土交通省「控除期間・借入限度額・住宅の環境性能等(2024・2025年入居)」
https://www.mlit.go.jp/jutakukentiku/house/content/001887903.pdf - 国土交通省「住宅ローン減税 Q&A(2025年4月更新)」
https://www.mlit.go.jp/jutakukentiku/house/content/001890680.pdf - 財務省「令和8年度税制改正の大綱の概要」
https://www.mof.go.jp/tax_policy/tax_reform/outline/fy2026/08taikou_gaiyou.pdf - 国土交通省「令和8年度税制改正概要」
https://www.mlit.go.jp/page/content/001975596.pdf


