相続税はいくらから?
実家と預金がある人の入口判定
「親の家と預金があるけど、相続税ってかかるの?」「基礎控除って何?」── 相続で最初につまずく疑問を、8段階でやさしく整理します。
この記事から分かること
- 相続税がいくらからかかるのか
- 基礎控除3,000万円+600万円×法定相続人の使い方
- 実家・預金・生命保険・借金・葬式費用の見方
- 相続税がかかりそうな人・かからなそうな人の違い
- 読んだあとに取るべき最初の1アクション
結論:相続税は「基礎控除」を超えるとかかる可能性がある
相続税で最初に確認するのは、税率ではなく「基礎控除を超えるか」です。 ここを押さえると、「うちは申告が必要そうか」を大まかに判断しやすくなります。
画像の式で分かるように、基礎控除は法定相続人の人数で変わります。 家族構成を確認してから財産額を見ると、相続税の入口判定が整理しやすくなります。
まずは「財産全部」ではなく「正味の遺産額」で見る
相続税では、見えている財産をそのまま合計するだけでは判断できません。 財産から差し引けるものを整理した後の金額を見ることが大切です。
ここで大事なのは、「何が財産に入るか」だけでなく「何を差し引ける可能性があるか」も同時に見ることです。 領収書や借入残高などの資料を残しておくと、あとで確認しやすくなります。
ひと目で分かる:家族構成別の基礎控除
基礎控除は、3,000万円+600万円×法定相続人の数で決まります。 まずは自分の家庭に近い人数を確認してみましょう。
| 法定相続人の数 | 基礎控除額 | よくある家族例 |
|---|---|---|
| 1人 | 3,600万円 | 子ども1人だけ、配偶者だけなど |
| 2人 | 4,200万円 | 配偶者+子ども1人など |
| 3人 | 4,800万円 | 配偶者+子ども2人など |
| 4人 | 5,400万円 | 配偶者+子ども3人など |
| 5人 | 6,000万円 | 配偶者+子ども4人など |
- 法定相続人の数は、単純な「家族の人数」とは違います。
- 相続放棄、養子、前婚の子、認知された子などがある場合は、判断が複雑になります。
- 少しでも迷う場合は、税務署・税理士・司法書士などに確認してください。
初心者がつまずきやすい3つのポイント
「実家がある=相続税がかかる」と思ってしまう
実家があるだけで相続税が確定するわけではありません。 土地や建物の評価額、特例の有無によって結果が変わります。
預金だけ見て安心してしまう
預金が少なくても、不動産や証券口座、保険金を合わせると基礎控除を超えることがあります。 口座や契約の見落としに注意しましょう。
「特例があるから大丈夫」と決めつける
特例には要件があります。 税額が下がる可能性があっても、申告が必要なケースがあるため、自己判断だけで終わらせないことが大切です。
実家・預金・生命保険はどう見る?
相続税の入口判定では、特に実家・預金・生命保険の確認漏れが起きやすいです。 まずは資料を集めて、全体像をつかむことから始めましょう。
画像の3項目は、家族でも把握できていないことがあります。 固定資産税通知書、通帳、金融機関一覧、保険証券をそろえるだけでも、相続税の見通しはかなり立てやすくなります。
8段階で理解する【つまずき救済】
自分に合った理解レベルを選ぶと、その段階の解説だけ表示されます。
30秒版:相続税は「基礎控除」を超えるとかかる可能性
相続税は、亡くなった人の財産すべてに必ずかかる税金ではありません。 まずは正味の遺産額を出し、そこから基礎控除3,000万円+600万円×法定相続人の数を超えるか確認します。
はじめて版:相続税は“家族で使える非課税の箱”を超えた分に注目
相続税をいきなり税率で考えると難しく感じます。 まずは、家族に用意されている非課税の箱をイメージしてください。 その箱が基礎控除です。
- 法定相続人が2人なら、基礎控除は4,200万円です。
- 法定相続人が3人なら、基礎控除は4,800万円です。
- まずは「うちは基礎控除がいくらか」を出すのが第一歩です。
小学生でもわかる版:もらった全部に税金がかかるわけではない
家族に「ここまでは税金をかけません」という大きな箱があると考えると分かりやすいです。 お金や家などをその箱に入れて、箱からはみ出たら税金の話が出てきます。
中学生版:法定相続人の人数で基礎控除が変わる
基礎控除は、家族構成で変わります。 配偶者と子ども2人がいる場合、法定相続人は3人なので、基礎控除は4,800万円です。
高校生版:実家・預金・保険金を足して、借金や葬式費用を引く
相続税の入口判定では、まず財産を一覧にします。 そのうえで、借金や葬式費用などを差し引いて、正味の遺産額を出します。
大学生版:小規模宅地等の特例や生命保険非課税枠で結果が変わる
実家の土地に関係する小規模宅地等の特例や、死亡保険金の非課税枠によって、結果が変わることがあります。
社会人実務版:まず固定資産税通知書・通帳・保険証券を確認する
実務では、固定資産税通知書、通帳、保険証券、証券口座の書類、借金や葬式費用の領収書を集めることが第一歩です。
専門家版:申告要否、評価額、特例適用、二次相続リスクを検証する
不動産評価、贈与加算、生命保険、名義預金、配偶者の税額軽減、小規模宅地等の特例、二次相続まで含めて検討します。
迷ったら、まず確認すべき7つ
下の項目をクリックするとチェックが付きます。 すべて完璧にそろわなくても、まずは分かる範囲で確認していきましょう。
よくある質問
Q. 相続税はいくらからかかりますか?
正味の遺産額が基礎控除額を超える場合に、相続税がかかる可能性があります。 基礎控除額は、3,000万円+600万円×法定相続人の数です。
Q. 実家があると相続税は必ずかかりますか?
必ずかかるわけではありません。 実家の土地・建物の評価額、預金、生命保険、借金、葬式費用などを整理し、基礎控除を超えるか確認します。
Q. 預金が少なければ相続税は心配しなくていいですか?
預金だけで判断するのは危険です。 土地、建物、株式、投資信託、生命保険金などを合わせると、基礎控除を超えることがあります。
Q. 生命保険金も相続税の対象ですか?
被相続人が保険料を負担していた死亡保険金は、相続税の対象になる場合があります。 ただし、相続人が受け取る死亡保険金には、500万円×法定相続人の数の非課税枠があります。
Q. 相続税の申告期限はいつですか?
原則として、被相続人が亡くなったことを知った日の翌日から10か月以内です。 財産調査、遺産分割、申告書作成には時間がかかるため、早めに動くことが大切です。
まとめ:相続税は「まず入口判定」から始める
- 相続税は、亡くなった人の財産すべてに必ずかかる税金ではありません。
- まずは3,000万円+600万円×法定相続人の数で基礎控除を出します。
- 実家・預金・生命保険・株式などを足し、借金や葬式費用などを引いて考えます。
- 基礎控除を超えそうなら、10か月以内の申告期限を意識して早めに相談しましょう。
- 今日の最初の行動は、相続財産メモを作ることです。
参考にした公式情報
- 国税庁「No.4102 相続税がかかる場合」
- 国税庁「No.4152 相続税の計算」
- 国税庁「No.4205 相続税の申告と納税」
- 国税庁「No.4114 相続税の課税対象になる死亡保険金」
- 国税庁「No.4124 相続した事業の用や居住の用の宅地等の価額の特例」


