親の介護は何から始める?最初にやること10ステップ|要介護認定・費用まで【2026年版】
情報確認日:2026年9月16日
親の介護が必要になったと感じたら、 「親の状態確認 → 地域包括支援センターへ相談 → 必要なら要介護認定 → 介護サービス → お金と仕事を調整」 の順で進めると整理しやすくなります。
いきなり仕事を辞めたり、高額な施設を契約したりする必要はありません。 介護は医療・市役所・介護保険・会社・お金が一度に関係するため、 無料で使える公的な相談窓口から順番に利用するのが基本です。
ここだけ読めば分かる要点
- 明らかな緊急状態なら、介護手続きより医療対応を優先します
- 迷ったら親の住所地の地域包括支援センターへ相談します
- 地域包括支援センターへの相談は無料です
- 要介護認定の申請・認定調査・主治医意見書も原則として本人負担はありません
- 認定後はケアマネジャーとケアプランを作ります
- 居宅介護支援のケアプラン作成は利用者負担0円です
- 介護サービスは原則1~3割負担です
- デイサービスや施設では食費・居住費などが別途必要になります
- 住宅改修は原則20万円までが支給限度基準額です
- 退職を決める前に、介護休業・介護休暇を確認してください
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まず「今どの状態か」を確認する
親の介護といっても、突然倒れた場合と、少しずつ生活が難しくなった場合では 最初にすることが違います。
医療対応を優先します
意識障害、呼吸困難、突然の麻痺など 明らかな緊急状態なら要介護認定より救急対応を優先 してください。
退院前から介護相談を始めます
病院の退院支援担当・医療ソーシャルワーカーと相談しながら、 親の住所地の地域包括支援センターへ連絡します。
地域包括支援センターへ相談します
入浴・買い物・トイレ・通院・薬など、 「何ができなくなってきたか」 を整理して相談してください。
医療と介護の両方から確認します
かかりつけ医などへ相談すると同時に、 地域包括支援センターへ日常生活上の困りごとを伝えます。
親の介護が必要になったら、この10ステップで進める
すべてを同時に処理する必要はありません。 まず下の表を上から順番に進めればOKです。
| 順番 | やること | 相談先 | 費用目安 |
|---|---|---|---|
| 1 | 緊急性を確認 急病・転倒など医療優先か判断 |
医療機関・救急 | 受診すれば通常の医療費 |
| 2 | 困りごとを整理 入浴・食事・歩行・薬・認知など |
家族 | 0円 |
| 3 | 地域包括へ相談 介護保険が必要かも相談 |
地域包括支援センター | 無料 |
| 4 | 要介護認定を申請 | 市区町村 | 申請0円 |
| 5 | 認定調査・主治医意見書 | 市区町村・主治医 | 原則本人負担なし |
| 6 | 認定結果を待つ 急ぎなら暫定利用を相談 |
地域包括・ケアマネ | 相談無料/サービス利用は原則1~3割 |
| 7 | ケアプラン作成・サービス開始 | ケアマネジャー | ケアプラン0円/サービス1~3割 |
| 8 | 介護費を確認 保険外費用・施設費も確認 |
自治体・ケアマネ | 所得・サービス・施設で異なる |
| 9 | 仕事との両立制度を確認 | 勤務先・ハローワーク | 申出自体は0円 |
| 10 | 家族の役割を分担 | 家族・ケアマネ | 0円+交通費等の実費 |
特に覚えておきたい無料の3つ
- 地域包括支援センターへの相談:無料
- 要介護認定の申請:無料
- 居宅介護支援のケアプラン作成:利用者負担0円
STEP1|最初は書類より「何ができなくなったか」を確認する
介護相談では病名だけでなく、 日常生活でどこに手助けが必要なのか が重要です。
移動
歩行、立ち上がり、階段、転倒の有無を確認します。
食事・家事
調理、買い物、掃除、食事ができているか確認します。
通院・服薬
薬の飲み忘れや通院付き添いの必要性を確認します。
認知機能
支払い忘れ、同じ質問、道に迷うなどを確認します。
STEP2|迷ったら地域包括支援センターへ相談する
地域包括支援センターは、 高齢者の介護・医療・生活・権利擁護などを相談できる公的な窓口です。
相談料は0円
まだ要介護認定を受けていなくても無料で相談できます。 「この程度で相談してよいのか」と迷っている段階でも利用できます。
電話でこう伝えればOK
STEP3|必要なら要介護・要支援認定を申請する
介護保険サービスを本格的に利用するための重要な入口が、 要介護・要支援認定です。
要介護認定はいくらかかる?
- 認定申請:0円
- 認定調査:本人負担なし
- 主治医意見書:申請者の自己負担なし
要介護認定はこの流れで進む
以前の簡易表よりも、 「何が行われるか」と「家族がすること」 まで分かるように整理しました。
| 段階 | 何が行われる? | 家族がすること | 費用・目安 |
|---|---|---|---|
| 1 |
申請 市区町村へ要介護・要支援認定を申し込みます。 |
介護保険被保険者証など、自治体指定の書類を準備。 地域包括支援センター等で申請を手伝ってもらえる場合もあります。 | 0円 |
| 2 |
認定調査 調査員が本人の心身状態や日常生活の状況を確認します。 |
普段必要な介助をメモし、 可能なら普段の様子を知る家族も同席します。 | 本人負担なし |
| 3 |
主治医意見書 市区町村が主治医へ作成を依頼します。 |
主治医が誰かを申請時に伝えます。 主治医がいない場合は自治体へ相談します。 | 意見書作成料の自己負担なし |
| 4 |
一次判定 認定調査結果などを全国共通の方法でコンピューター判定します。 |
通常、家族が特別に行う手続きはありません。 | 0円 |
| 5 |
二次判定 介護認定審査会が一次判定、特記事項、主治医意見書などを確認します。 |
通常は結果を待ちます。 生活状態が大きく変わった場合は自治体等へ相談します。 | 0円 |
| 6 |
結果通知 要支援1・2、要介護1~5、非該当などの結果が通知されます。 |
認定結果を確認し、 ケアマネジャーや地域包括支援センターへ次の手続きを相談します。 | 原則申請から30日以内 |
まず地域包括支援センターか市区町村へ相談
介護保険を使う必要があるか分からない場合も、 先に相談してから申請で構いません。
認定調査の日程と主治医を確認
認定調査の連絡に対応できるようにし、 申請時に伝えた主治医が現在の状態を把握しているか確認します。
普段の介護状況をメモ
「今日はできた」より「普段どの程度介助しているか」 を具体的に伝える準備をします。
急ぎなら結果を待つだけにしない
退院が迫っているなどサービス利用を急ぐ場合は、 地域包括支援センターやケアマネジャーへ暫定利用を相談してください。
認定結果に応じてケアプランへ
要介護なら居宅介護支援事業者等、 要支援なら地域包括支援センター等へ相談し、サービス利用へ進みます。
原則30日以内ですが、必ず30日とは限りません
調査や主治医意見書などに時間を要し、結果通知が延びる場合があります。 退院など期限が迫っている場合は、早めに自治体や地域包括支援センターへ事情を伝えてください。
STEP4|認定調査では普段の介護状況を正確に伝える
認定調査の日だけ調子が良かったり、 本人が遠慮して「全部できます」と答えることがあります。
可能なら家族も同席し、 普段必要な介助を具体的に補足してください。
本人の前では言いにくい内容もあります
徘徊、失禁、怒りっぽさ、金銭トラブルなど、 本人の前では伝えにくいこともあります。 必要であれば調査員へ事前・別途伝えられるか相談してください。
STEP5|認定結果を待つ間も、急ぎなら相談する
退院が迫っているなど、 認定結果まで待てないケースもあります。
暫定ケアプランを相談
申請後、認定結果前でも、 暫定ケアプランによってサービスを利用できる場合があります。
利用前に費用を確認
相談自体は原則無料ですが、 実際にサービスを利用すれば費用が発生します。 認定結果によって保険給付の扱いが変わる可能性があるため、 自己判断で大量のサービスを先に契約しないようにしてください。
STEP6|介護サービスを始める|代表的な料金はいくら?
認定後は、本人と家族の生活に合わせて 必要なサービスを組み合わせます。
訪問介護を検討
1割負担の例では、生活援助20~45分未満が約179円、 身体介護20~30分未満が約244円です。
デイサービスを検討
通常規模・7~8時間の場合、 1割負担で要介護1は約658円、要介護5は約1,148円が目安です。 食費などは別途必要です。
ショートステイを検討
併設型・多床室の例では、 1割負担で要介護1約603円~要介護5約884円/日です。 食費・滞在費等は別途です。
訪問看護を検討
訪問看護ステーションから30分未満の場合、 1割負担の例は約471円/回です。 主治医の指示に基づき利用します。
ケアプラン作成の利用者負担は0円
居宅介護支援としてケアマネジャーにケアプランを作成してもらう場合、 利用者の自己負担はありません。
| サービス | 利用例 | 自己負担目安 | 別途費用 |
|---|---|---|---|
| 訪問介護 | 生活援助20~45分未満 | 約179円/回 | 保険外サービス等 |
| 訪問介護 | 身体介護20~30分未満 | 約244円/回 | 加算等 |
| 訪問介護 | 身体介護30~60分未満 | 約387円/回 | 加算等 |
| 訪問看護 | 訪問看護ステーション30分未満 | 約471円/回 | 加算等 |
| デイサービス | 通常規模・7~8時間 | 約658~1,148円/回 | 食費・おむつ代など |
| ショートステイ | 併設型・多床室 | 約603~884円/日 | 食費・滞在費・理美容代など |
| ケアプラン | 居宅介護支援 | 0円 | 原則なし |
表の金額だけで予算を決めない
食費・滞在費・各種加算・保険外サービスは別料金 になる場合があります。 契約前に「1回あたり総額」と「月額見込み」を確認してください。
STEP7|福祉用具・手すり工事にも介護保険を使える
自宅で安全に生活するため、 福祉用具や住宅改修にも介護保険を利用できる場合があります。
| 制度 | 対象例 | 上限 | 1割負担の場合 |
|---|---|---|---|
| 福祉用具貸与 | 車いす・特殊寝台・手すり・歩行器等 | 商品ごとの貸与価格 | 原則レンタル料の1割 |
| 特定福祉用具購入 | 入浴用いす・腰掛便座等 | 年度10万円まで | 対象10万円なら約1万円 |
| 住宅改修 | 手すり・段差解消・扉・便器等 | 原則20万円まで | 対象20万円なら約2万円 |
住宅改修は工事前に確認
先に工事を始めてから介護保険を申請するのは避けてください。 住宅改修は施工前と施工後に自治体への申請が必要です。
STEP8|介護には結局いくら必要?月額と保険外費用を分ける
介護費は、 介護保険サービス費だけでは全体像が分かりません。
ケアプランの月額見込みを確認
訪問介護・デイサービス・福祉用具などを組み合わせ、 ケアマネジャーへ 「保険内+保険外を合わせた月額」 を確認します。
介護サービス費だけでなく食費・居住費を見る
施設は月額利用料に加え、 居住費・食費・日用品・医療費などを確認してください。
高額介護サービス費などを確認
自己負担が高くなった場合は、 高額介護サービス費や負担限度額認定などの対象にならないか確認します。
まず負担割合証を見る
最初に親の介護保険負担割合証で 1割・2割・3割のどれかを確認し、 次にケアプランの月額を確認します。
特別養護老人ホームの月額例
要介護5・1割負担のケースについて、 国の介護サービス情報公表システムに示されている例を整理すると次のようになります。
| 部屋 | サービス費 | 居住費 | 食費 | 日常生活費例 | 合計例 |
|---|---|---|---|---|---|
| 多床室 | 約26,130円 | 約27,450円 | 約43,350円 | 約10,000円 | 約106,930円 |
| ユニット型個室 | 約28,650円 | 約61,980円 | 約43,350円 | 約10,000円 | 約143,980円 |
「老人ホーム=月○万円」と一律には言えません
有料老人ホーム、サ高住、グループホームなどでは料金体系が異なります。 入居一時金や管理費が必要な施設もあるため、 月額だけで比較しないでください。
STEP9|仕事を辞める前に介護休業・介護休暇を確認する
親の介護が始まると仕事との両立が難しく感じますが、 退職を決める前に公的制度と会社制度を確認してください。
介護休暇を確認
対象家族1人なら年5日、2人以上なら年10日。 時間単位で取得できる制度があります。
介護休業を確認
対象家族1人につき 通算93日・3回まで 取得できる制度があります。
短時間勤務等を確認
会社の短時間勤務や勤務時間調整制度などを確認します。
まず人事・総務へ「介護に直面した」と伝える
具体的な休業日が決まっていなくても、 利用可能な制度と申請先を確認してください。
| 制度 | 主な内容 | 給与・給付 |
|---|---|---|
| 介護休業 | 対象家族1人につき通算93日・3回まで | 一定要件で介護休業給付金 |
| 介護休暇 | 1人なら年5日、2人以上なら年10日 | 有給・無給は会社規定等による |
| 短時間勤務等 | 勤務時間を調整 | 給与が変わる場合あり |
| 介護休業給付金 | 一定要件を満たす人 | 休業開始時賃金日額の67%相当 |
介護休業93日は「介護だけをする93日」ではありません
介護サービスの手配・家族分担・働き方の調整など、長期的に両立できる体制を作る期間 として活用することが重要です。
STEP10|家族で「誰が何をするか」を決める
1人の家族へ介護・通院・お金・連絡を全部集中させない ことが重要です。
| 役割 | 内容 | 費用例 |
|---|---|---|
| 主連絡 | ケアマネ・病院との連絡 | 通信費等 |
| 通院 | 病院への付き添い | 交通費・駐車場代 |
| お金 | 請求書・介護費管理 | 原則0円 |
| 遠距離支援 | 予約・制度調査・書類整理 | 必要に応じ交通費 |
遠くに住んでいても担当できることはある
施設検索、予約、制度確認、家族への情報共有、書類整理などは 遠距離からでも分担できます。
親の介護が始まった時によくある7つの失敗
家族だけで何とかする
介護が長期化すると負担が蓄積します。
すぐ仕事を辞める
退職前に介護休業等を確認します。
施設探しだけを急ぐ
在宅サービスで対応できる可能性も確認します。
認定調査で困りごとを言わない
普段必要な介助を具体的に伝えます。
サービス代だけで予算を考える
食費・居住費・交通費なども確認します。
兄弟姉妹へ共有しない
費用と役割を早めに共有します。
親のお金を曖昧に管理する
家族のお金とは区別して記録します。
相談前に「親の介護メモ」を作っておく
親の介護・相談記録
- 本人氏名
- 年齢
- 住所
- 同居・独居
- かかりつけ医
- 主な病気
- 困っていること
- 認知面の変化
- 家族の支援状況
- 地域包括支援センター
- 相談日・担当者
- 次にやること
電話で使える相談文を表示する
親の介護でよくある質問
地域包括支援センターへの相談はいくらですか?
相談自体は無料です。 要介護認定前でも相談できます。
要介護認定の申請はいくらですか?
申請手数料はかかりません。 認定調査や主治医意見書についても申請者の自己負担はありません。
要介護認定は何日かかりますか?
原則申請から30日以内ですが、 事情により延長される場合があります。
ケアマネジャーに相談すると料金がかかりますか?
介護保険の居宅介護支援としてケアプランを作成する場合、 利用者負担はありません。
介護サービスは全部1割負担ですか?
所得等に応じて1割・2割・3割です。 介護保険負担割合証で確認してください。
結果が出る前に介護サービスを利用できますか?
急ぎの場合には暫定ケアプランで利用できる場合があります。 必ず費用負担も含め自治体や支援担当者へ確認してください。
手すり工事はいくらまで介護保険を使えますか?
住宅改修の支給限度基準額は原則20万円です。 1割負担の人で20万円全額が対象なら、自己負担は原則約2万円です。
仕事を辞めた方がいいですか?
退職を決める前に介護休業・介護休暇・短時間勤務等を確認 してください。
今日やることを上から順番に確認する
最終結論
親の介護が必要になったら、 「状態確認 → 地域包括へ相談 → 要介護認定 → ケアプラン → 介護サービス → お金 → 仕事 → 家族分担」 の順で進めてください。
家族だけで抱え込み、仕事を辞めてから制度を調べる順番は避けましょう。 相談・認定申請・ケアプランなど、 無料で使える公的な仕組みから利用するのが基本です。
参考資料・公式情報
確認した主な一次資料を表示する
- 地域包括支援センター 厚生労働省/確認日:2026年9月16日
- 介護サービス利用までの流れ 厚生労働省 介護サービス情報公表システム/確認日:2026年9月16日
- 要介護認定に係る制度の概要 厚生労働省/一次判定・二次判定等を確認/確認日:2026年9月16日
- 訪問介護(ホームヘルプ) 厚生労働省/利用者負担額を確認/確認日:2026年9月16日
- 訪問看護 厚生労働省/利用者負担額を確認/確認日:2026年9月16日
- 通所介護(デイサービス) 厚生労働省/利用者負担額を確認/確認日:2026年9月16日
- 短期入所生活介護(ショートステイ) 厚生労働省/利用者負担額・別途費用を確認/確認日:2026年9月16日
- 福祉用具・住宅改修 厚生労働省/2026年7月22日更新情報を確認/確認日:2026年9月16日
- 介護休業 厚生労働省/93日・3回・介護休業給付金等を確認/確認日:2026年9月16日
料金についての注意
この記事の介護サービス料金は制度を理解するための目安です。 実際には 要介護度・自己負担割合・地域区分・加算・利用時間・事業所・食費・居住費 などによって変わります。
契約前には 「介護保険適用分」「保険外費用」「月額合計」 の3つを分けて確認してください。


