【2026年8月13日施行】国旗損壊罪とは?日の丸を破る・燃やす・ライブ配信・AI画像は違法?
情報確認日:2026年8月21日
2026年8月13日から、 日本国旗を「公然と」「著しく不快・嫌悪を催させる方法」で損壊・除去・汚損すると、2年以下の拘禁刑または20万円以下の罰金 の対象になり得ます。
ただし、 日の丸を破っただけで自動的に犯罪になるわけではありません。 法律上の「国旗」に当たるか、 公然性があるか、 行為の方法、 損壊・除去・汚損があるかなどを 具体的な状況ごとに判断 します。
特にネット上では、 実物の国旗を壊しながらライブ配信する場合と、自室で壊した動画を後から投稿する場合では扱いが異なります。
まず覚えておきたい6つのポイント
- 正式名称は「国旗の損壊等の処罰に関する法律」です
- 法務省Q&Aでは「国旗損壊等罪」と表現されています
- 人前で実物の国旗を引き裂く・燃やす行為は 対象になり得ます
- 実物の国旗を壊す状況をライブ配信する場合も対象になり得ます
- 自室で損壊してから動画を後日投稿するだけなら、 基本的にこの罪の対象外 と整理されています
- AI画像・アニメ・ゲーム内の画像など デジタルデータそのもの は原則として法律上の国旗ではありません
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基本的に処罰対象となり得ます
駅前などで実物の国旗を引き裂く、 燃やす、 切り刻む行為は、 基本的に構成要件へ該当し得る例 と整理されています。
基本的にこの罪の対象外
非公然の自室で国旗を損壊し、 その様子を撮影して 後から投稿しただけの場合 は、 損壊した時点で公然性を満たさないと整理されています。
AI動画そのものは原則対象外
AIによって作られた画像や架空動画は デジタルデータ であり、 それ自体は有体物ではありません。
日の丸Tシャツは原則対象外
日の丸が装飾として描かれたTシャツは、 通常は 国旗として用いられている物ではない と整理されています。
犯罪になるかは4つのポイントを順番に確認
「日の丸を壊したか」だけでは判断できません。 次の4項目をクリックすると、 それぞれの意味を確認できます。
1.法律上の「国旗」か
国旗国歌法の日章旗として使われていると、 社会通念上認められる 有体物 が中心です。
お子様ランチの小旗、 Tシャツの模様、 デジタル画像などは 原則として同じ扱いではありません。
2.「公然と」行われたか
不特定または多数の人が 認識できる状態 かどうかを確認します。
インターネットのライブ配信でも公然性が認められ得ます。
3.方法が要件を満たすか
「著しく不快又は嫌悪の情を催させるような方法」であるかを、 行為の外形や周囲の状況などから判断します。
書かれたメッセージの内容だけで決まるわけではありません。
4.損壊・除去・汚損をしたか
引き裂く、 切り刻む、 焼損する、 掲揚場所から引き降ろす、 著しく汚すなどが問題になります。
誤って壊しただけの場合は故意犯である本罪とは扱いが異なります。
「日の丸に反対意見を書いた=即犯罪」ではありません
法務省の整理では、 メッセージの内容そのものではなく、行為の外形や周囲の状況などから判断 するとされています。
「公然と」の意味をもう少し詳しく見る
「公然と」は、 不特定または多数の人が認識できる状態 を意味します。
駅前・公園・公道だけでなく、 不特定または多数が視聴できるライブ配信も含まれ得ます。
少人数なら絶対に「公然」ではない?
単純に人数だけで決まるものではありません。 誰でも認識できる状態だったかなど、 公開性を含めて判断 します。
「損壊・除去・汚損」とは何をすること?
| 行為 | 意味 | 例 |
|---|---|---|
| 損壊 | 国旗を物理的に壊す | 引き裂く、切る、焼損する |
| 除去 | 掲揚場所などから取り除く | 旗竿から引き降ろすなど |
| 汚損 | 著しく汚す | 泥や汚物を付着させるなど |
国旗をくしゃくしゃにしただけの場合を見る
物質的な破壊を伴わない単純な行為については、 「損壊」に当たらない場合があります。
ただし、 他の行為や状況が加われば別の評価になる可能性があります。
対象・対象外を具体例で比較する
以下は、 公開されている公式資料をもとにした 基本的な整理 です。 個別事件の最終判断を示すものではありません。
| 行為 | 基本整理 | 主な理由 |
|---|---|---|
| 駅前で実物の国旗を引き裂く | 対象になり得る | 実物・公然性・物理的損壊 |
| 人前で国旗を燃やす | 対象になり得る | 損壊の典型例 |
| 公道で踏みつけ泥だらけにする | 対象になり得る | 汚損に該当し得る |
| 国旗を壊しながらライブ配信 | 対象になり得る | ネット上でも公然性が認められ得る |
| 自室で壊して後日動画投稿 | 基本的に対象外 | 損壊時に公然性がない |
| AIで燃える日の丸動画を生成 | 基本的に対象外 | デジタルデータは有体物ではない |
| 日の丸Tシャツを破る | 基本的に対象外 | 通常は国旗として使用されていない |
| お子様ランチの旗を捨てる | 基本的に対象外 | 装飾として使用 |
| 古くなった国旗を適切に廃棄 | 基本的に対象外 | 廃棄目的・方法などを考慮 |
| 政治・芸術表現で国旗を損壊 | 個別判断 | 構成要件・正当行為などを検討 |
この表だけで「有罪・無罪」は判断できません
実際には、 場所・公開状況・行為の態様・目的・周囲の事情 などを含めて判断されます。
ライブ配信・後日投稿・プレミア公開はどう違う?
SNSで特に重要なのは、 実物の国旗を損壊している「その時点」で公然性があるか です。
基本的に対象になり得ます
自室であっても、 実物の国旗を損壊する様子を 不特定または多数が認識できる状態でライブ配信すれば、 公然性が認められ得ます。
基本的に本罪の対象外
非公然の場所で損壊して録画し、 その後に動画を投稿しただけ であれば、 損壊時の公然性を満たさないと整理されています。
事前撮影ならライブ風でも扱いが異なる
事前に非公然の場所で撮影した動画を、 後からプレミア公開するケースでは、 損壊した瞬間の公然性 がポイントになります。
単なる共有だけで「損壊」にはなりません
他人の既存動画をシェアする行為それ自体は、 実物の国旗を 損壊・除去・汚損する行為ではありません。
ただし、 事前の共謀や役割分担があれば、 共犯の問題が別途生じる可能性があります。
再生回数ではなく「損壊した時点」が重要
動画が後から100万回再生されたとしても、 それだけで損壊時の公然性が生じるわけではありません。
AI画像・Tシャツ・印刷物・モニターはどうなる?
AIやデジタル表現では、 「デジタルデータ」なのか「国旗として使われる物理的な物」なのか を分けて考える必要があります。
AI画像・架空動画そのものは原則対象外
生成AIによる画像や動画は デジタルデータ であり、 それ自体は有体物ではありません。
日の丸の装飾品は原則対象外
Tシャツ、 ピンバッジ、 フェイスペイントなどは、 通常は 国旗として用いられている物ではありません。
「印刷したら必ず対象外」とは限らない
紙に日の丸を印刷しただけで直ちに国旗になるわけではありません。
しかし、 その印刷物が実際に 国旗として使用されていると社会通念上認められる場合 は、 別途判断が必要になります。
モニターだから必ず対象外とは限りません
式典で国旗の代わりに日の丸を表示しているモニターそのものを 物理的に破壊するなど、 使用状況によっては問題となり得るケース があります。
「AIだから何をしても大丈夫」という意味ではありません
国旗損壊等罪に該当しない場合でも、 他人の物を壊す、 脅迫的な投稿をする、 他人の権利を侵害するなど、 別の法律上の問題 が生じることがあります。
政治デモ・舞台・映画ならどう判断される?
政治・芸術表現については、 「表現だから全部セーフ」「国旗を壊したから全部アウト」のどちらでもありません。
法律には、 表現の自由その他の憲法上の自由と権利を 不当に侵害しないよう留意する という趣旨の規定があります。
政治表現でも個別判断
政治的主張を目的とする行為であっても、 まず構成要件に該当するかを確認します。
そのうえで、 正当行為として違法性が阻却される事情があるか などを検討する場合があります。
舞台表現も一律ではありません
国旗を損壊する情景が作品上不可欠で、 舞台演出として相応しい方法で行われるケースなどは、 表現行為としての事情 が考慮されます。
映画撮影も撮影状況を確認
撮影現場であることが明らかな公開ロケなどでは、 映像表現の一環としての行為 かどうかも検討対象になります。
表現の自由をめぐる論点を見る
国旗を大切に思う国民感情を保護する必要性を重視する考え方がある一方で、 処罰範囲の明確性や 表現活動への萎縮効果 を懸念する意見もあります。
今後、 実際の事件や裁判例が積み重なることで、 境界線がより具体化する可能性があります。
書かれた政治的メッセージだけで決まるわけではない
構成要件は、 メッセージの政治的内容そのものではなく、行為の外形や周囲の状況などを含めて判断 されます。
外国国旗を傷つける罪とは何が違う?
日本には従来から、 刑法92条の 外国国章損壊等罪 があります。
ただし、 日本国旗についての新しい法律と 成立要件が完全に同じというわけではありません。
| 項目 | 日本国旗 | 外国国旗 |
|---|---|---|
| 根拠 | 国旗の損壊等の処罰に関する法律 | 刑法92条 |
| 対象 | 日本国旗 | 外国の国旗その他の国章 |
| 侮辱目的 | 条文上の要件ではない | 必要 |
| 公然性 | 必要 | 同じ形の要件ではない |
| 法定刑 | 2年以下の拘禁刑または20万円以下の罰金 | 2年以下の拘禁刑または20万円以下の罰金 |
特に重要な違い
日本国旗についての新法では、 「日本を侮辱する目的」が条文上の成立要件になっているわけではありません。
違法か迷ったときは7項目をクリックして整理
実際のケースについて考える場合は、 「日の丸があったか」だけではなく、 下の項目を順番に確認してください。
1つでも当てはまれば犯罪になる?
いいえ。 1項目だけで犯罪成立を判断するものではありません。
複数の要件や具体的事情を合わせて判断します。
具体的な刑事責任はネット記事だけで断定しない
自分や家族がすでに警察から事情を聞かれているなど、 実際の刑事責任が問題になっている場合は、 ネット上の一般論だけで判断せず、弁護士へ相談することが重要 です。
国旗損壊等罪でよくある質問
国旗を破ったら必ず逮捕されますか?
いいえ。 法律上の国旗か、 公然性があるか、 方法や行為の態様、 故意、 正当行為の可能性などを確認します。
自分で買った国旗なら自由に壊していい?
自分の所有物であることだけで対象外になるとは限りません。 所有者だけで成立の可否は決まりません。
国旗を燃やしながらライブ配信したら?
実物の国旗を損壊する様子を 不特定または多数へライブ配信する場合は、 基本的に対象になり得ます。
自室で燃やして後からYouTubeへ投稿したら?
損壊時に非公然であれば、 後日投稿しただけでは 基本的に本罪の対象外 と整理されています。
AIで日の丸を燃やす画像を作るのは犯罪?
AI画像や架空動画そのものは有体物ではないため、 原則として本罪の「国旗」には当たりません。
お子様ランチの旗を捨てたら犯罪?
通常は装飾として用いられる物であり、 法律上の国旗には当たらないと整理されています。
日の丸に文字を書くだけでも犯罪?
文字を書くことだけで直ちに犯罪になるわけではありません。 行為の外形や周囲の状況 などから判断されます。
雨で国旗が汚れたら処罰されますか?
通常の掲揚中に雨で汚れたなど、 故意に汚損したものではない場合は 本罪とは扱いが異なります。
2026年8月13日より前の行為も対象?
この法律は2026年8月13日に施行されています。 施行前の行為と施行後の行為を 同じように扱うものではありません。
最後に|4つのポイントだけ覚えておく
最終結論
2026年8月13日から施行された国旗損壊等罪では、 実物の日本国旗を、公然と、著しく不快・嫌悪を催させる方法で、故意に損壊・除去・汚損する行為 が処罰対象になり得ます。
一方、 「日の丸が描かれている物を壊した=すべて犯罪」という制度ではありません。
AI画像・Tシャツ・お子様ランチの小旗などは原則として扱いが異なり、 自室で損壊して後から動画を投稿するケースも、ライブ配信とは大きく異なります。
最終的には、 実物か・公然性があるか・方法・損壊等の4点 を中心に確認してください。
参考資料・一次情報
この記事で確認した公式資料を見る
- 国旗の損壊等の処罰に関する法律 Q&A 法務省/国旗の定義、公然性、ライブ配信、後日投稿、AI画像、表現活動などを確認
- 国旗の損壊等の処罰に関する法律案 本文 衆議院/処罰規定、表現の自由への配慮、施行規定を確認
- 国旗の損壊等の処罰に関する法律案 審議経過 衆議院/成立・公布等の経過を確認
- 国旗の損壊等の処罰に関する法律の施行に伴う関係規定の適切な運用等について 警察庁/具体例、ライブ配信、AI、表現活動、運用上の留意点を確認
- 刑法 e-Gov法令検索/刑法35条、外国国章損壊等罪との比較に使用
法律情報について
本記事は2026年8月21日時点の公開法令・国会資料・法務省Q&A・警察庁資料をもとに、 一般読者向けに整理したものです。
個別事件について、 逮捕・起訴・有罪などの結果を断定するものではありません。 具体的な法的判断が必要な場合は、 弁護士などの専門家へ相談してください。


